GitHubで、soniciso1氏がPS5の13.60で有効なHypervisor(ハイパーバイザーexploitの情報を公開していました。
welp since the HV exploit for endusers is coming soon (not from me) i figured i might as well share the bug itself. this is the same bug jordy disclosed to H1 that is patched in 14.10. just incase anyone is wondering i found this using my tools and claude and it wasnt shared with me.
https://t.co/Sy8JI1E7WN— Sonic-Iso (@Sonic_Iso) October 12, 2026
Sonic_Iso氏曰く、ハイパーバイザーexploitが近々公開されるらしいと聞き、ならば脆弱性そのものの情報を公開してしまおうと考え、記事を用意しました。
Hypervisor(ハイパーバイザー)は仮想マシン管理プログラムです。CPUの最深の特権レベルで動作しており、PS5ではOSがハイパーバイザー上で動作、つまりCPUからみるとOSのカーネルはハイパーバイザー層で動作していることになります。OS自体が仮想マシン上で動いているアプリケーションのようなイメージです。そのためPS5ではその仮想マシン、つまりHypervisor(ハイパーバイザー)を掌握しないと本当の意味でのハックしたことにならず、カーネルexploitが見つかってもPS4のようなハックができませんでした
ハイパーバイザーexploitによりPS5をSteamマシン化する道をTheFloW氏が開いたことからハイパーバイザーを掌握することでPS5のハードウェアを活かしてSteamマシンにするというゲーマーにとって超実用的な使い道が実用化されています。
このハイパーバイザーexploitはcouldbeautism(jordy)氏が当時最新ファームウェアだった26.05-13.60.00で有効なハイパーバイザーexploitであるSlopervisorをHackeroneに報告したものですが、その際、PS5 Linuxの開発に携わっているsonic_iso(soniciso1)氏も同じ脆弱性を発見していたことを公表していました。
報奨金を得たためHackeroneの許諾なしに情報公開できないcouldbeautism(jordy)氏とは異なりsonic_iso(soniciso1)氏はHackeroneに報告していないので一切の制限はありません。それが今回の情報公開に繋がっています。
ちなみにsonic_iso(soniciso1)氏によると、このハイパーバイザーの脆弱性はAIのclaudeと自分で開発したツールを使って見つけたそうです。これまでの過去のコンソールでexploitが同時重複していたことは、私の記憶ではありません。偶然にしては出来すぎているのでcouldbeautism(jordy)氏もAIを使っていたのかもしれません。
ここで興味深い話をひとつ。
sonic_iso(soniciso1)氏はこのハイパーバイザーの脆弱性は14.10で対策されたと言っています。ところか同じ脆弱性を発見したcouldbeautism(jordy)氏は14.10がリリースされた時14.10でハイパーバイザーのバグが対策されていないと報告しています。当然2人とも検証して発言しているはずなのにこの差は何でしょう。もしかしてAIに聞いただけ?普通に考えたら14.10で対策されているはずです。
ハイパーバイザーの脆弱性の中味は、AMDのプロセッサ仮想化支援機能において仮想マシンとして稼働中のGameOSの状態や制御情報を格納するメモリ領域(Virtual Machine Control Block)の読み書きが可能になるというものです。脆弱性自体はレストモードからの復帰時のバグを利用しています。
なお、脆弱性だけでは実用になりません。それを活かすのがexploitです。PS5シーンでは裏で共闘していたのでしょう。早速ChendoChap氏がハイパーバイザーの脆弱性をexploitとして利用できるようにしたByepervisor-Rebornをリリースしていました。
PS5をJailbreakするためには障壁となっていたハイパーバイザー(Hypervisor)を突破するHypervisor exploitをSpecterDev氏がHardwear.ioカンファレンスで発表し、後にByepervisorとしてリリースしました。3.00未満、つまり1.xxと2.xxのPS5であればHypervisor(ハイパーバイザー)をハックできるソリューション、Bye(さよなら)とHypervisor(ハイパーバイザー)を掛け合わせたのがByepervisorです。
Byepervisor-RebornにはByepervisorの「生まれ代わり」の意味が込められています。もちろん利用しているのはSonic_Iso氏のハイパーバイザーexploitです。
このハイパーバイザーexploit、実はもともとはTheFloW氏が発見していたもののようです。存在だけを誰かに伝えていたのでしょう。対象ファームウェアは6.xx – 13.60となっていますが、現時点では13.60,13.20、13.00(ただし未テスト)のみですが、移植が進めば6.xxまで対応できます。
ハイパーバイザーexploitは14.00で対策されたとか14.10でまだ生きてるとか言っていたのに13.60?と思うかもしれませんが、そもそもノーマルのPS5でユーザーはコードを実行できませんし、ユーザーランドの領域でシステムの根源に関わる部分にアクセスできませんからユーザーランドexploitとカーネルexploit使用は前提条件として必要です。今はそれらは13.60までしか公開されていないので、必然的に上限ファームウェアは13.60となっています。新たなカーネルexploitが見つかれば、理論上は14.00までいけるはずです。
ハイパーバイザーexploitを使うにあたり、まず設定→システム→省電力→レストモード中に使用可能な機能 でUSBポートへの給電を「常に」に設定する必要があるようです。
基本的な流れはWebkit exploitなどを利用してPCなどからペイロードを送信できる状態にして、ps5-payload-elfldrを使いByepervisor-RebornのELFペイロードを読み込ませることになります。Byepervisor-Reborn自体ソースコードしか公開されていませんので、今は開発者向けでしょう。Byepervisor-Rebornがエンドユーザー向けに実用化されるのはこれからです。
最終的にはLinuxローダーペイロード登場が真打ちになりそうですが、TheFloW氏は嫌気がさして手を引くと宣言していますから、PS5シーンメンバーの誰かが動いているはずです。
なお、今回の件とは別になりますが、GitHubでcedsaill3氏がPS5の9.60(24.05-09.60.00)でGPU DMAの脆弱性を利用しハイパーバイザのバイパスを実現するps5-hv-defeatをリリースしていました。13.60のハイパーバイザーexploitが出たタイミングで出してくるのは非常にタイミング悪いです。活用されないままかもしれません。
