yuzu和解の影響大 ニンテンドーDSエミュレータDraSticが無料化後配布停止へ

TheVergeで、有料販売されているAndroid端末向けのニンテンドーDSエミュレータDraSticが無料化されたことを伝えていました。

DraStic

2013年から配布されているDraSticGoogle Playで有料販売されています。2019年にオープンソース化されることになったと報じられていましたが、実際にはまだオープンソース化されていないようです。
先日著作権侵害を助長したとして任天堂がNintendo Switchエミュレータyuzuの開発チームを提訴しましたが、yuzu開発チームは任天堂と争うことを避け任天堂と和解し240万ドル(3.6億円)を支払いYuzuとCitraの配布を中止しました。yuzu側は海賊版がプレイできないよう暗号鍵を使用して読み取れないようにするなどのセキュリティを回避してゲームをプレイできるようyuzuが設計されているという任天堂の主張を認めています。

そのときの記事で私は

近年のエミュレータはセキュリティ回避をしないとバックアップゲームは起動できないため、この和解が他のエミュレータにどういう影響を与えるのかが懸念材料です。

と書きました。今回のDraSticの無料化はまさにその影響だと言えます。任天堂がyuzuに対して主張した、任天堂の技術的保護措置を回避して認可されたハードウェア以外でゲームをプレイできることと同じ状態であるため、著作権侵害に繫がっているにも関わらずDraSticを有料販売して不当に利益を得ていたとして訴訟の対象になる可能性が出てきたためです。

ただし今後も無償配布を続けるわけではありません。DraStic開発者のExophase氏は今後Google Playから取り下げる意向も示しています。

影響はDraSticだけに留まりません。

Steam Deckユーザーに人気のDiscordサーバーでは、現在エミュレーションチャンネル全体をシャットダウンしています。その理由を「潜在的な法的影響に対処する準備ができていない」ためとしています。これもyuzuの影響です。

また、TheVergeがもう一つのSwitchエミュレータであるRyujinxのDiscordにアクセスしてみたところ、今はDiscordのサーバーへの招待を一時的に受け付けていなかったことがわかりました。現在は招待可能になりましたが、一時的にyuzuが使えなくなったユーザーが押し寄せたためだそうです。

今回の一連の騒動の流れを考えると、yuzuがアウトでRyujinxはセーフという理屈は成り立ちません。エミュレータの存在意義についてはまだ流動的です。

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