Nvidiaの新プロセッサー T239 Switch2に搭載確実か

Eurogamerで、Nvidiaか開発した新しいTegraプロセッサーT239が任天堂の次世代機Switch2に確実に搭載されると伝えていました。

Nintendo-Nvidia

Nvidiaの新チップTegra239を搭載した次世代Nintendo Switchの情報は1年前から出ていました。

EurogamerではPCを用いたGPUで検証を行い、その結果からSwitch2に採用されるSoCはNvidiaのT239(Tegra239)で間違いないだろうと結論付けています。元記事はかなりのボリュームのある長文で技術的な検証内容に溢れています。

Nvidiaはハードウェアレイトレーシングとディープラーニングシリコンを搭載したAmpereアーキテクチャGPUの新Tegraプロセッサを開発しました。T239と呼ばれ、ほぼ間違いなくSwitch2に搭載されます。現状明らかになっていること、そして同等のPCハードウェアでのテストの結果をお届けします。

様々な情報からEurogamerではT239がSwitch2のSoCで間違いないだろうとしていますが、確定的な情報はありません。Eurogamerも言及していますが、証拠を並べてT239がSwitch2のSoCだ、ではなく消去法でT239に間違いない、という内容です。

T239はT234というチップをベースとしたカスタマイズ版とされていますが、T234はサイズが455ナノ平方メートルとXbox Series Xのチップよりも23%も大きいため、そのままでSwitch2に実装するには不向きです。

T234 and T239

T234はモバイルでの効率を前提に設計されていないため、バッテリー運用にも不向きです。

Switch2に採用するのであればT239はサイズとスペックをT234からディチューンしたAmpereベースのモバイルGPU となります。しかしT239は現行のSwitchのSoCである118ナノ平方メートルのTegra X1よりも大きくなることは間違いありません。

ここから想定されるのは、Switch2は現行Switchよりも大きくなりそうだということです。

AIレンダリングテクノロジーのNVIDIA DLSS(ディープラーニング スーパー サンプリング)による画質の向上やリアルな照明の効果を生み出すレンダリング技術のレイトレーシングを利用し、ハイスペックではないチップで高画質化を目指すというのがSwitch2の方向性ということになります。

またT239にはベースとなったT234にはないFDE(File Decompression Engine)というファイル解凍エンジンコンポーネントが搭載されています。現代のゲームエンジンはディスクから常にアセットをロードして解凍をしています。専用ハードウェアで行う方が効率的です。

gamescomで開発者向けにSwitch2のデモが披露された際、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をNVIDIAのDLSSアップスケーリング技術を利用し4Kの60fpsで実行していたが「ゲームのロード時間が全くなかった」とされていました。転送と解凍の高速化以外に高速なストレージも必要ではありますが、このロード時間の高速化がFDEの恩恵のひとつかもしれません。

画質に関しても、ハードウェアスペックとしてはハイスペックではないもののネイティブ4K出力ではなくDLSSアップスケーリングなどで「リビングルームの4Kテレビに最適な画質で出力する」ことは可能で、低電力なコンソールとしてできることを技術で最大限補うのがSwitch2と言えそうです。

発売時期が近くなるにつれ大きな情報が出始めた感のあるSwitch2ですが、見えてきたのは任天堂らしくハイスペックは追い求めないものの、なんとか技術で補ってライバルとの比較で見劣り感を減らそうとする姿です。ただ実際には性能よりも価格の方が重要で、Switchの有機ELモデルよりも高くはならないところを目指していただきたいです。

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