Gamereactorで、Nintendo Switch向けのSoC(System-on-a-chip:個のチップ上にプロセッサコアをはじめ一般的なマイクロコントローラが持つような機能や応用目的の機能などを集積し、連携してシステムとして機能するよう設計されている集積回路)を提供しているNVIDIAがNintendo SwitchのSoCであるTegra X1(コードネームMariko)の生産を年内に終了すると伝えていました。
現在NVIDIAのSoCはNintendo SwitchとSwitch Liteに搭載されていますが、Marikoの生産終了は年内に発売と噂される7インチ有機ELを採用したNintendo Switch(通称Switch Pro)の存在を裏付けるかのような情報です。
Gamereactorが情報原から入手した情報によると、NVIDIAはSwitch向けプロセッサーのTegra X1 Marikoを2021年内に生産を終了する計画だとのこと。一方で、生産終了後のSwitchのSoCの話や現行Switchのハードウェアの今後についての情報はなかったようです。
新型Switch Proに搭載されるSamsung製7インチ有機ELディスプレイは6月にも本格的に生産が開始されるとBloombergは伝えていますが、2021年内に新型が発売される話と年内にMarikoが生産終了という話は相容れない内容ではなく、互いの情報を補完する内容になっています。
ところが現時点で出てきている情報は、Switch Proとシーンで呼称され続けていることからも分かるとおり現行のSwitchの上位モデル扱いであり、現行モデルを生産終了して販売されるマイナーチェンジモデルではなく、あくまでも追加モデルとされています。Switch ProはちょうどPS4とPS4 Proの関係を模して名前が付けられたため、併売されると考えられていることが分かります。
任天堂は過去にもDSとDSi、3DSとnew3DSとしてアップグレード版を用意してきた実績があります。おそらく戦略としては現行SwitchとSwitch Proも同じ流れになる可能性がある一方、基本アーキテクチャまで入れ替えることはないと思われるので、Marikoの生産終了は単に初期型Switchに搭載されたTegra(Erista)からFusée Gelée対策を施したMarikoに変更されたことと同じことが起こるだけという可能性もあります。
任天堂社長の古川氏が2月に現時点で新型の発売予定はないと明言したことの解釈が問題になってきますが、「現時点で」、つまり2月の段階で発表すべきことはない、と言っているだけであるならば、これまでに出てきたSwitch Proの情報と古川社長の発言は相容れない内容ではないことになります。
ここまでSwitch Proの存在を匂わす周辺情報が揃ってくると、Switch Proの存在はほぼ間違いないと見ても良いところまで来ている印象です。