PSX-Placeで、Joonie氏がPS3の4.84をベースとしてPS3の全モデルにインストールすることができるモディファイ版公式ファームウェアHFW 4.84.1をリリースしていました。
HFWはHybrid・Hack-able・HAN readyで”HHHFW”と呼びたかったそうですが、単にHybrid FW(ハイブリッドファームウェア)としてHFWと呼ぶことになりました。PS3の全モデルにOFW(公式ファームウェア)としてインストールできる、最新ファームウェア4.84のモディファイ版です。
と、それだけ読むとこのHFW 4.84.1の存在意義がわかりにくいですが、Hybrid・Hack-able・HAN readyの言葉から想像が付くと思いますが、今までのハックの考え方とは全く異なるアプローチでPS3をハックするための公式ファームウェアが開発されたことになります。
PS3は4.83でPs3XploitのHAN対策が施され、その後4.84がリリースされて今に至っています。現状は最新ファームウェアにアップデートしてしまったPS3にカスタムファームウェアをインストールする方法は(Flashメモリを強制的に書き換えるハードウェアMODでダウングレードする以外には)存在しません。
ところが、実際にはHAN対策されていたと言ってもWebkit exploitが対策されただけでHANが根本的に対策されたわけではなかったようです。つまり、最初に発動するエントリーポイントだけが対策されていたので、その1点だけを修正して4.82の状態と同じにしてしまったのがHFW 4.84.1です。公式ファームウェアをWebkit exploitが動作するようにちょびっと改造しただけの、公式ファームウェアとしてPS3に扱ってもらえるファームウェアということになります。
HFW 4.84.1ではWebkit exploitが動作するため、HANと4.82までに対応していたPS3向けの各種ツールが使用可能です。当然CFW化も4.82同様可能だそうです。
今回は根本的なHAN対策がなされていなかったことによる特殊な事例だとは思いますが、公式ファームウェア側をexploitが動くようにモディファイしてしまうという今までになかったアプローチです。ソニーが本気でHAN対策しなかったことが今回の新しいアプローチに繋がったのでしょう。
[追記]
一部言語のリージョンでのインストールの不具合を修正したHFW 4.84.2がリリースされました。
また、esc0rtd3w氏がHFW向けに4.83 CEXと4.84 CEX/DEXをサポートしたPS3で直接アクセスしてクリックすると各種ツールが実行できるサイトPS3Xploit 3.0 ToolsでHAN v3.0.1を公開していました。
http://ps3xploit.com/でアクセスできます。