Angstronomicsで、 PlayStation 5の最新モデル CFI-1200シリーズではシリコンが6nmプロセスのTSMC N6、コードネーム Oberon Plusに変更されていたことを伝えていました。
新型CFI-1200モデルはマザーボードが小型化され冷却方法が変更になっていたことが明らかになっていますが、それ以外にもSoCが変わっていたことになります。
ソニーがPS5で採用しているSoCはCPUにAMD 7nmプロセスのZen2ベースのコア、GPUにRDNA2ベースのコアが搭載されています。そのSoCのコードネームは「Oberon」と呼ばれています。
PS5のSoCは台湾のTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)が製造しています。TSMCは7nmプロセス(N7)をベースに微細化を進め18.8%密度を向上させた「6nmプロセス(N6)」を2019年に発表していますが、新型CFI-1200モデルではその6nmプロセス(N6)、コードネーム「Oberon Plus」を搭載していたことをAngstronomicsが確認しました。
昨年5月に台湾のニュースサイトDigiTimesがAMDの6nm CPUのセミカスタマイズ版を採用した、デザインを変更したPlayStation 5が2022年の第2または第3四半期に生産開始と伝えていましたが、その6nmプロセスチップが実際に生産開始されCFI-1200モデルへ搭載も開始されたことになります。
当時デザイン変更を”筐体のデザイン”を示すとすると「Slimモデル発売にはちょっと早い」とお伝えしましたが、実際変わったのはマザーボードのデザインで、筐体デザインは変わりませんでした。
6nmプロセス(N6)「Oberon Plus」の特徴は、7nmプロセス(N7)との設計上の互換性があることで、N7用の設計をそのままN6用に利用できます。今後7nm Oberonの生産は終了し、6nm Oberon Plusのみとなります。
また、6nmプロセスで18.8%密度が向上したことにより消費電力も削減され、冷却システムも削減できます。
6nm Oberon Plusと7nm Oberonを比べると、ダイサイズ(一つのICチップの面積)は最大300mm²から260 mm²以下になります。15%のサイズ縮小です。
ダイサイズが小さいほど一枚のウェハーから製造できるチップの数が増加するため、同じ製造コストで20%近く多くのチップを製造できることになります。
Angstronomicsでは「ダイサイズの縮小と冷却システムの削減でPS5全体の製造コストは約12%削減できると推定」としています。実際には値上がりしていますけど。
前回記事で指摘されていた”転売対策のための安定供給に繋がる改善”はあったようですね
ただ値上げは為替の影響なので仕方ない面も、ドルベースではコスト減なのでしょう
そもそも特定の国だけ安かったらそこから海外転売に繋がってしまうので、値上げもある意味では転売対策と考えられますね