Switchの4K対応ソフトは開発されていた! ブルームバーグが4K対応Switch報道再び→また任天堂全力否定 Switchの4K計画変更はコロナの影響か

ブルームバーグが、ゲーム開発会社から匿名を条件に入手した情報として任天堂が配布しているNintendo Switchの4Kに対応した開発機でゲーム開発会社は4Kに対応したゲームの開発を行っていると伝えていました。

Switch-OLED

Nintendo Switchの4Kにも対応した高性能モデル(通称Switch Pro)発売という情報は、Switch Proと思われていたが実際には違った有機EL採用のNintendo Switch(有機ELモデル)で一旦は消えかかりました。

それでも業界では今なおSwitchの4Kモデルの噂が絶えない状態ですが、当初からSwitch Proの存在を報道し続けていたブルームバーグが、その消えかけたSwitch Pro発売の噂を再燃させる燃料を投下しました。

その内容は

  • ゲーム会社11社の社員らが匿名を条件に、4Kに対応するゲームの開発キットを使ったソフトの開発中であることを明らかにした = 少なくともゲーム会社11社が4Kゲーム開発のための任天堂から提供されたSwitch開発機を保有
  • 任天堂は有機ELモデル発表よりも前に4K開発キットを開発者に配布し高解像度に対応するゲームの開発を依頼していた
  • ブルームバーグが任天堂にメールで送付した4K対応の開発キットに関する複数の質問に対し、29日にどの質問内容かに言及せず「お問い合わせいただいた内容は、事実ではありません」とだけ回答
  • 今回ブルームバーグは任天堂がツイッターで内容否定を発表したことにもわざわざ記事内で言及し、全力否定自体も報道
  • 関係者の1人は匿名を条件に、Switchの4Kモデル計画変更は新型コロナウイルスの感染拡大による部品不足と指摘
  • 事情に詳しい関係者によるとSwitchの4K対応モデルの発売は早くても来年後半以降になる見通し
  • ゲーム会社関係者は任天堂の4K対応モデル投入時期について推測することは避けたが、来年後半かそれ以降の発売に期待している
  • 4K対応Switchの発売が見送られる可能性もまだ残っているが、4K対応ソフトの開発に取り組んできたゲーム会社にとっては、発売が見送られればこれまでの労力が無駄になる

4K開発キットというのは8GBのメモリを搭載したADEVという開発機のことでしょうか。どうも4K開発キットの存在は事実のようですので開発者がその開発キットでゲーム開発を行っているのも事実でしょう。今回ブルームバーグは、おそらく任天堂から全力否定されることを前提にわざわざ数の理論での正当性主張のため11社11人の開発者から情報を得ているので、4Kソフト開発自体も事実となります。完全に任天堂にけんか売っている状態です。

ブルームバーグの言いたいことは、
「4K Switch発売計画は確実に存在し、開発者もそれに合わせて動いていたが今のところ4KSwitch発売計画は止まっている」
ということです。4K Switch(Switch Pro)が発売されるとは断言していません。裏で動いていた事実を述べているに過ぎないといっても過言ではありません。実際に4Kモデルの発売がされていないのは、コロナの影響という線も事実の可能性が高いです。コロナがなければ半導体部品供給にも何の影響も及ぼさなかった可能性も考えられるからです。

今回の任天堂の全力否定ツイートは以下です。

投資家のみなさまや、お客さまに正しくご理解いただくためにお伝えします。2021年9月30日(日本時間)の一部報道において、当社が4K対応のNintendo Switchソフトの開発を推進し、そのための開発機材を提供しているかのような趣旨の記事が掲載されましたが、この記事の内容は事実ではありません。
なお、既に7月にお伝えしております通り、2021年10月8日に発売するNintendo Switch(有機ELモデル)以外に、新たなモデルの計画はありません。

ブルームバーグの記事では、任天堂が4K対応のNintendo Switchソフトの開発を推進しているとは読み取れないですし、そのための機材提供というより提供した機材がそうだったという程度の話で任天堂の否定ポイントもずれているように感じます。任天堂が言いたいのは「発表してないことは事実ではない」というだけでしょう。任天堂的に「事実ではない」憶測記事だけで株価に影響を与えてしまうブルームバーグを最大限警戒しています。

4K対応と行ってもファームウェアの内部に記述されている情報は今のところ単なる4Kアップスケーリング対応であり、現時点でネイティブ4K対応を任天堂が用意している証拠はファームウェア内にはありません。モデルサイクル後半に入ったSwitchに今更新型投入するならタイミングはやはり今ですし、半導体不足もまだしばらく続くことから4K対応高性能版Switchをこの後発売するのはビジネス的に厳しいのではないでしょうか。

Switch Pro発売があり得るとすれば、有機ELモデル発表の効果が思ったほど続かず、4K欲しいからSwitchではなくPS5やXbox買ったなどの声がユーザーから多数上がり、半導体不足も完全に解消という条件をクリアしたならば、それこそ再来年あたりに任天堂の起死回生の一発で発売というシナリオなら考えられるのではないでしょうか。

[追記]
Switchのカスタムファームウェア開発者であるSciresM氏は、SwitchのOSであるHorizonOS解析の情報から任天堂が新型Switchを用意している形跡は現時点で皆無だと言及していました。

参考までに、任天堂が新モデルやその外のハードウェアに現時点で取り組んでいるという証拠はファームウェアやコードの中には一切ありません。未知の開発機の証拠もなければファームウェアのサポートもありません。

Liteモデル(コードネーム”hoag”)と有機ELモデル(コードネーム”Aula”)はファームウェアの中に兆候が1年半前からありました。

コードネーム”Calcio”という据え置き専用でゲームカードスロットがないデジタル専用モデルはファームウェアの中に今でもその兆候はありますが、それは2017年2018年あたりから出てきていてはいるものの、どうも実験的なもののようで、個人的には実際に発売されることはないだろうと思っています。

SciresM氏は開発機であってもファームウェアに何も情報がないのはおかしいとして、4Kの開発機の存在自体全く信じられないとも語っています。

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『Switchの4K対応ソフトは開発されていた! ブルームバーグが4K対応Switch報道再び→また任天堂全力否定 Switchの4K計画変更はコロナの影響か』へのコメント

  1. 名前:Haku 投稿日:2021/10/05(火) 15:26:33 ID:478542a59 返信

    開発機であるADEVは市販の有機ELモデル製品相当の仕様を有するハードウェアというだけで、特に4Kと関連があるようにも思えませんが、どうなのでしょう。

    ADEVはメインメモリーが8GBであることと画面が有機ELであるという点以外にはEDEVと機能には差が無い上に、ADEVではアプリケーションの最終動作確認が現状では不可能(可能にすることを検討中のよう)なので、EDEVよりもできることが少なくなっています。

    基本的には現在もSDEV(メモリ6GB)もしくはSDEV-D(メモリ8GB)とEDEVという組み合わせでのアプリケーション開発が主力で、ADEVはあくまでも画面に出力した際の見え方を確認するぐらいしか用途が無いようにも思えます。