Kotakuで、次世代PlayStation VR(通称PSVR2)についてコードネームNGVRとして、一般には非公開の開発者向けプライベートカンファレンスで詳細が発表されていたと伝えていました。
ソニーはPlayStation 5向けの次世代PlayStation VRを開発し2022年以降に発売することを正式に発表し、VRコントローラーの写真と概要も発表しています。残念ながらそれ以降新たな公式情報は発表されていません。
ソニーが今週8月3日火曜日にPSVR2開発者向けに「プライベートカンファレンス」を開催したようです。そのカンファレンスでのPSVR2情報をYouTuberのPSVR Without Parole氏が参加者から入手し、YouTubeへ動画を投稿しました。
PSVR Without Parole氏によると、我々が通称PSVR2と仮称しているソニーの次世代VRプラットフォームはNext-Generation VR(次世代VRの意味:略してNGVR)というコードネームで呼ばれていました。ただし実際の発売時には結局PSVR2になる可能性が高いようです。
PSVR2の解像度は片目あたり2000×2040ピクセル、合計4000×2040ピクセルとされていますが、PSVR Without Parole氏はヘッドセットディスプレイにはOLEDを採用し4K HDRディスプレイ(視野角110度で現行PSVRより10度広い)になると言及しています。
PSVR2では見ているところはそのままにして視界の外側にあたる部分の解像度を人間が気が付かない程度に落として画面全体の演算量を劇的に減らす中心窩レンダリングも採用されていると言われていますが、PSVR Without Parole氏は今回FSR(Flexible Scaling Resolution)という「プレーヤーが焦点を当てている領域にレンダリングリソースを集中させPS5のハードウェアの負荷を軽減する」という技術を備えているとしています。
中心窩レンダリングとやっていることはほぼ同じなのですが、PSVR2では中心窩レンダリング採用と言わないようです。PSVR2には視線トラッキングもあるので、そのPSVR2独自の視線トラッキングと組み合わせたものを単にFSRと呼ぶのかもしれません。
VRコントローラー独自の機能として触れるだけで指を認識するフィンガータッチ機能、VRヘッドセットがVRコントローラーをトラッキングする機能を搭載していますが、指の認識にはアナログ的に指の位置を感知できる静電容量式タッチセンサーを用いていることもPSVR Without Parole氏が言及しています。
ソニーではPSVR2向けにAAAタイトル(莫大な開発費を投じて作られたゲーム)を用意しており、それは通常のテレビ表示とVRヘッドセット表示両対応となる「ハイブリッドゲーム」となるようです。ダウンロード時には両対応版となるフルバージョンの入手も可能ですが、容量が大きくなってしまうためモニター表示版だけとPSVR2版だけをダウンロードできるオプションも用意されます。
また現行PSVR向けのタイトルの「リマスター版」開発をソニーが推進する方針であることも明らかになりました。
PSVR2発売についての明確な言及はカンファレンスではなかったようで、唯一「発売の詳細については2022年初頭に発表」と発表されただけでした。
今回の情報は間接的とはいえソニーが発表したものではありますが、プライベートカンファレンスでソニーが開発者に向けて発表した内容の又聞きでしかありませんので、これをリークと捉えるか噂と捉えるかは難しいところではあります。
一方で現行PSVRが盛り上がっているかと言われれば「それほどでも…」という感触ですので、PSVR2は発売時こそ争奪戦かもしれませんがメインコンテンツになくてはならないものに昇格するかどうかはソニーの戦略に大きく左右されるでしょう。