wccftechで、OLED製造大手のUniversal Display Corporationが収益報告で任天堂が発売すると言われている高性能版Switch ProにOLEDスクリーンを採用することに言及していたことを伝えていました。
年内発売が噂されている、NVIDIAの新型チップを採用して高画質化される新型Nintendo Switch(通称Switch Pro)はTVモードでのみ4K出力に対応し、7インチに大型化されたSamsung製有機ELを採用と言われています。
これまではBloombergと日経が独自の取材でその存在を記事にしていましたが、今回は全く違ったところからSwitch Proの存在を匂わせる情報が出てきました。
Universal Display Corporation(ユニバーサルディスプレイ)はOLED(有機EL)技術のライセンス供与や製造をSamsungなど世界中の企業に対して広く提供しているOLED製造大手です。そのUniversal Display Corporationの収益報告の中にSwitch Proについて言及されていたことが明らかになりました。
その内容は、
「任天堂が新型Switch ProでOLEDスクリーンを選択したのは、高コントラストや高速レスポンスという利点があるためです。OLEDは市場で拡大を続けており、ここ何年ものOLED設備投資の成長サイクルに寄与しています。」
と、なんとSwitch Proに直接言及しているのです。
Switch Proが採用すると言われているOLEDはSamsung製と言われており、Universal Display CorporationはSamsungとも関係が深いことから勇み足でSwitch ProがOLEDを採用するという情報に言及してしまったとも読み取れますが、そもそもSwitch Proという呼称は単にソニーがPS4 Proという上位モデルを発売したことからハイスペック上位モデルを意味する”Pro”を勝手に付けて呼ばれるようになっただけで正式名称ではありません。あえてそのSwitch Proという名称を収益報告というある意味公式文書で使っている時点でその意図を図りかねてしまいます。
情報を知ってて発表したのか、噂に便乗して自社のアピールに使っただけなのか、分からないということです。
Switch ProのOLEDにUniversal Display Corporationが本当に関係しているのであれば、その情報に言及したことは守秘義務違反行為に当たります。そういう契約を任天堂はSamsungとは締結したものの、SamsungがUniversal Display Corporationと締結していないという可能性も否定はできませんが、個人的にはUniversal Display Corporationが話題のSwitch Proに便乗して自社の成長性のアピールに利用しただけと捉えた方が自然な気がします。ただ、株価に影響する収益報告で噂レベルの話やはったりを書くことも考えにくいので、ある程度の確証を得た上でSwitch ProにOLED、と記載している可能性も高いと思われます。