12.0.0サポート Atmosphère 0.19.0とhekate v5.5.5 & Nyx v1.0.2リリース

GitHubで、SciresM氏がFusée Gelée(NVIDIA Tegraプロセッサの脆弱性を利用し起動時に任意のコードを実行するcoldboot exploit)を利用して起動することができるNintendo SwitchのカスタムファームウェアAtmosphère 0.19.0をリリースしていました。

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12.0.0での起動のサポートや優れた機能の数々。

メインは先日リリースされたNintendo Switchのシステムバージョン12.0.0への対応です。12.0.0は公式発表されている以上に実際には中身が大きく変わっています。

mesosphèreやsm、boot2、pglが最新カーネルの挙動を反映するように変更されました。12.0.0で新たに追加されたプロトコルも解析して新たに実装されました。まだ初版のため不具合がある可能性があります。

変更が内部構造に関わる部分だったため、Atmosphèreの拡張機能を利用しているHomebrewはAtmosphère 0.19.0で動作するよう再コンパイルする必要が出てきました。既存のHomebrewがAtmosphère 0.19.0で動作しなくなった場合は開発者が再コンパイルするのを待つしかありません。これについてはSciresM氏は「技術的な理由で不可避なので申し訳ない」としています。

その他Atmosphèreが自身の動作のために /contents フォルダを使うことをなくすなどの改良が施されました。

Atmosphèreアップデートに伴い、Switchシーンもいつもと同様に一気に動きました。Atmosphèreと事実上セットで使われるものが更新されています。

CTCaer氏がNintendo Switch向け多機能ブートローダーとなるbootloader/package1のリプレイスペイロードhekate – CTCaer mod v5.5.5 & Nyx v1.0.2をリリースしていました。

変更点は12.0.0のサポート、L4T Linux/Androidのシームレスディスプレイブート、exosphereによるUSB3.0サポート、Hybrid MBR fixerの改良(Nyx v1.0.2)などです。

fincs氏がNintendo SwitchでNRO形式のHomebrewをロードして実行することができるHomenrewローダーnx-hbloader v2.4.1をリリースしていました。nx-hbloaderに関しては、裏事情は分かりませんが(そもそもAtmosphère 0.19.0にはnx-hbloader v2.4.1がバンドルされています)リリースの時系列的にはAtmosphère 0.19.0よりも先にリリースされています。連絡取り合って同時にリリースしたけれど時差ができたと言うレベルだと思います。

また、バックアップ起動に興味がある方向けの機能もアップデートされました。

Atmosphère 0.19.0対応の、Nintendo Switchのカスタムファームウェアで非署名NSPや変換XCIをインストール・起動するために必要な署名パッチとしてeXhumer氏がSigpatches for AMS 0.19.0 / FW 12.0.0を、TeJayH 氏がpatches(sigpatch) 12.0.0-0.19.0をリリースしています。

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