Vitaのマニュファクチャリングモードを有効化 psp2pm by SKGleba

ツイッターで、SKGleba氏がPS Vitaの「マニュファクチャリングモード」を有効にすることができるpsp2pmをリリースしたことを発表していました。


psp2pmは先日リリース予告されていたManufacturing Mode enabler/disablerです。PS Vita/Vita TVに存在する「マニュファクチャリングモード」を有効化することができます。

SKGleba氏は現時点ではpsp2pmについてエンドユーザー向けではなく開発者・ハッカー向けとしているので使用にはご注意下さい。

そのためか、ソースコードのみGitHubで公開されています。ビルドされたものは配布されていません。

psp2pmはアプリケーションとしてxerpi氏のカーネルプラグインローダーとpmsetというカーネルプラグインで構成されています。

「マニュファクチャリングモード」は内部的にはproducting mode(プロデュースモード)と表記されており、psp2pmはpsp2(Vitaのこと。twoとtoの意味を持たせているのかも知れません)をproducting modeに設定するという動作を表した名称になっています。

psp2pm単体で何かができるようになるというものではありません。
そもそも「マニュファクチャリングモード」とは何かが分かっていません。
HENkakuのwikiには

MANUFACTURING_MODE
という状態が存在し、その詳細については

Unknown. Depends on some condition set on boot by some bootloader
不明。特定のブートローダーによって設定される状態

とだけ書かれています。

おそらくbrickしたVitaを復旧できたりするのだと思いますが、「マニュファクチャリングモード」(MANUFACTURING_MODE)というステータスの状態がどういったものなのかが解析されない限り次の展開へは進まない感じです。

とりあえずその存在は判明していた「マニュファクチャリングモード」を任意に有効にする方法が開発されただけと考えた方が良さそうです。SKGleba氏の言う「開発者・ハッカー向け」というのはそういう意図ではないでしょうか。

[追記]
SKGleba氏によると、psp2pmは単に「マニュファクチャリングモード」を有効にするだけではなく、市販機の場合は仮にジグを使ったとしてもできない特殊なバージョンになっているというものだそうです。

ブートローダーを調べているときに発見したそうです。”クラシック”な「マニュファクチャリングモード」、という表現をしているのが具体的に何を意味しているのか分かりませんが、Vitaの”クラシックな時代”のことを指しているのだとすると発売初期、あるいは発売前の設計段階にはどうもジグと専用ペイロードを使うことで「マニュファクチャリングモード」に入ることができていた可能性があるようです。今はブートローダに痕跡が残っている以外、普通には「マニュファクチャリングモード」へ入れないのでしょう。

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『Vitaのマニュファクチャリングモードを有効化 psp2pm by SKGleba』へのコメント

  1. 名前:TD 投稿日:2019/08/14(水) 11:35:42 ID:ae731eec4 返信

    GitHubのNoteには
    To set External Producting Mode (e_manufacturing_mode) use the patch_pm_jig payload instead.(ExPM(外向けプロダクティングモード、下請け用?)にするにはジグパッチしたペイロードが代わりに必要)
    とあるので、これが「”classic” manufacturing mode」に当たるのではないでしょうか。
    公式に市販機の調査・修理用に用いる、専用の機材を使った一般的なプロダクティングモードではなく、内部開発用のデバッグモード的な「Internal Producting Mode」なのではないかと考えます。