Mohammad Haseeb氏が、CFWをインストールしたPS3でセーブデータを15GBまで無料で利用できるクラウドストレージサービスGoogle Driveと同期させることができるユーティリティPlayStation 3 Cloud Drive 1.1.5をリリースしていました。
PlayStation Plusでも同様のサービスはありますが容量が1GBだったりCFWだと心配だったりするので、PlayStation 3 Cloud Driveは便利どころか、今後CFWユーザーの標準となるのではないでしょうか。
現在はPS3のセーブデータのみ対応ですが、PS1/PS2の仮想メモリーカードにも対応予定であったり、同期させるセーブデータを選択できるよう対応予定だったり、1つのGoogleアカウントで複数のPS3に対応予定だったりと非常に将来性を感じます。
PlayStation 3 Cloud DriveはOAuth 2認証を利用しています。Googleアカウントは必須ですが、個人情報を同期させるわけではありません。セーブデータ以外のデータの同期は現時点では検討されていません。
あくまでもアプリケーションで同期を行っていますので、バックグラウンドでの自動同期のような機能はありません。Mohammad Haseeb氏自身、バックグラウンド同期は頭の片隅にはあるようですが、方法が分からないため実装はできていません。
同期できるセーブデータはPS3内に作成した全ユーザープロファイルのセーブデータです。
セーブデータをクラウドに保存するということで、Google DriveにPCからアクセスすればセーブデータ本体を閲覧することができるようになりますが、残念ながらセーブデータの復号化や再暗号化などの機能はありません。従ってセーブデータの改造などで、PlayStation 3 Cloud Drive側で再暗号化しての書き戻しといった用途に使えるわけではありません(構想はあるようです)。
セーブデータをクラウドに保存することで、意図せずPS3でセーブデータを消去してしまった場合や、HDDをフォーマットした場合にセーブデータを復活させることは可能になります。
1つのGoogleアカウントで2台のPS3を同期させることができるようになりますが、PlayStation 3 Cloud Drive自体がアカウントでしかPS3を見分けられませんので、2台のPS3を1つのアカウントで使うと混乱するかもしれません。
例えば、AとBという2台のPS3を1つのGoogleアカウントで使ったとします。AにはXというゲームのセーブデータだけが、BにはYというゲームのセーブデータだけがあるような場合、PlayStation 3 CloudにはXとYのセーブデータが保存されます。AにはYというゲームのセーブデータがなく、BにはXというセーブデータがないためそれぞれダウンロードされますので、AとB両方にXとYのデータができます。つまり、本体に存在しないゲームのセーブデータがPS3に増えることになります。セーブデータが存在しないからと言ってAがBに同期してXが消されるといったことはありません。
ただし、同じZというゲームを2人がそれぞれAとBでプレイしていた場合(同じPS3で別ユーザーアカウントで同じゲームをプレイしていた場合も同様だと思われます)のように、セーブデータをわざわざ分けているような場合はデータが同期してしまうと困りますから注意が必要です。
セーブデータが破損してしまった場合、PS3から破損データを削除して、Google Driveに保存されている、正常な状態のセーブデータへロールバックしてPS3へ書き戻すこともできます。将来的にはPlayStation 3 Cloudに、ダウンロードするデータのリビジョンを選択し、どの時点でのデータをダウンロードするのかを選べるようにする計画もあるそうです。