wololo.netで、CapetLeVrai氏が最新公式ファームウェア4.41の無改造PS3でPSPのISOをminis偽装して起動させることに成功したことを伝えていました。この方法は一旦CFWなPS3を介すため無意味っぽく感じますが、実は大いなる可能性を秘めています。
PSPのバックアップISOファイルをPS3で起動できるようPSP minisとして偽装変換するPSP2PS3の登場で、PSPのバックアップISOをPS3で起動できるようになりました。
この方法はpkgインストールが伴うためCFWをインストールしたPS3のみでしか利用できませんでしたが、公式ファームウェアのPS3でも可能になる日がやってきそうです。
フランス人のCapetLeVrai氏が最新公式ファームウェア4.41の無改造PS3でPSPのISOをminis偽装して起動させることに成功しました。CFW搭載PS3にインストールしたものをOFWなPS3に転送するというのがそのトリックですので「だったらCFWなPS3だけで良いのでは?」と中身を聞いて残念に感じる方も多いでしょう。
CapetLeVrai氏は開発者ではないためコーディングなどができない(本人談)一般ユーザーですが、wololo氏がCapetLeVrai氏にコンタクトを取り、話を聞いてくれました。
公式ツールであるデータ転送ユーティリティーの利用
PS3ではデータを他のPS3へコピーすることができるため、例えば購入済のコンテンツを新たに買い替えたPS3へ転送することが可能です。
公式サイトにも記載がある通り、データ転送ユーティリティーを使うことでLANケーブルで接続されたPS3間で本体ストレージに保存されたデータを別のPS3 本体ストレージに転送(コピーまたはムーブ)できるようになっています。CapetLeVrai氏の発見した方法は、CFW PS3へminis偽装PSP ISOをインストールし、データ転送ユーティリティーで公式ファームウェアの無改造PS3へ転送すると、ノーマルPS3でPSPのISOが起動するようになる、というものです。
実はこの時点で、この方法に秘められた大いなる可能性に気が付きます。
KaKaRoTo氏のHENとの組み合わせれば…
現時点で公開されている方法ではpkgインストールを行うためにはPS3のJailbreakが必要であるため、3.55以下のPS3か、元3.55以下のPS3で現在CFWがインストールされているPS3であることが条件になっています。もし公式ファームウェアのPS3にpkgインストールができるのであれば、minis偽装したPSP ISOが起動できることをCapetLeVrai氏が今回証明したのです。
ここで、思い出してみてください。以前KaKaRoTo氏はPS3の4.xx HEN開発に取り組んでいたものの、3.60以降では署名の秘密鍵解明に至らずHomebrew起動ができないため開発が頓挫していました。実はその時点で
HENには3つの主要パーツがあります。まず第一にPS3にパッケージをインストールする部分ですが、これは既に終わりました。テストもデバッグも完了です。
となっています。つまり、KaKaRoTo氏のHENのパッケージインストール部分を利用すればminis偽装したPSPのバックアップISOは公式ファームウェアの無改造PS3へインストールすることが可能であり、CapetLeVrai氏の実証結果を踏まえるとその無改造PS3でそれを起動することも可能であるということです。大いなる可能性、お分かりでしょうか。