Xbox 360 Reset Glitch Hack

LibXenon.orgで、GliGli氏とTiros氏が現行のSlimモデル含む全Xbox 360でJTAG Hack対策されて以来の快挙となる非署名コードを実行することができる新たなハッキング方法となるXbox 360 Reset Glitch Hackを公開したことを伝えていました。

Reset Glitch Hackはプロセッサーに対しリセットパルスを送ることでリセットがかからず動作が遅くなるバグを利用して電気的にプロセスへトリガーをかける方法です。bootloaderのハッシュチェックで常に”no differences(差異無し)”を返してしまうのでハッシュチェックだと引っかかるようなbootloaderも使うことができるため非署名コードがXbox 360で実行できるようになるそうです。

実際にNintendo64の『F-ZeroX』をXbox 360で起動している動画が公開されています。

ソフトウェア的にハッキングする方法ではなく、「電気的に」行うためハードウェアも必要になります。配線図などはReset Glitch Hackのアーカイブ内に含まれています。

このハッキングの目的は違法コピーゲームを起動させることではなくXellやフリーのHomebrewを起動させることだとして、GliGli氏とTiros氏は違法コピー起動に繋がるような開発は控えてほしいと伝えています。

[追記]
Xbox-sceneで、Xbox 360 Reset Glitch Hackの公開を受けてcOz氏、Ced2911氏、GliGli氏、RedLine99氏、Tuxuser氏がXbox 360でLinuxを読み込むプロジェクトXeLL-Reloaded (コードネーム: 2Stages)をリリースしたことを伝えていました。ハードウェアを初期化するファーストステージとXeLL(Xenon Linux Loader)のタスクに必要なドライバーを読み込むセカンドステージの2つがあるそうです。Xbox 360でLinuxを読み込むためのXeLLはXbox 360のプログラムを書くためのライブラリlibXenonベースになり、TinyEHCIの使用によりUSB 2.0の速度でストレージメディアにアクセス可能、DMAでのDVDドライブアクセスによる読み込み高速化などが特徴のようです。

メンバーを見る限り、Xboxコミュニティでは水面下で着々と準備をしていたことをうかがわせます。

[追記2]
Xbox-sceneで、BestPig氏がReset Glitch Hackに必要なNANDダンプから作成するECCファイルを生成してくれるユーティリティECC Glitch Generator v1.0をリリースしたことを伝えていました。pythonのインストールが必要ですが、ECC Glitch Generator自体は単独で起動するためpython以外に必要なものはないそうです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする