2009年12月一覧

DatelのPARはアップデータ偽装=Datel製CFWも理論的には行ける?

デイテルがリリースしたAction Replayデモ版は公式アップデータと同じ暗号化と署名を利用して起動しているようですが、PSPのハッカーでもあるwololo氏が早速今回のPAR(プロアクションリプレイ)が意味するものを分かりやすく解説してくれていました。【情報源:Wagic, Magic the Gathering, and PSP homebrews

Action Replay for PSP-1000 2000 3000 PSPgo


Confirmed:Datel hacks all models of PSP & PSPGo for Christmas
確定情報:PSP全モデルとPSP goをデイテルがハック

Before PSPGo owners start jumping of joy all over the place, let me be clear: this information is probably not useful for you if you thought you would get the joys of homebrews and underground PSP on your PSPGo or on your PSP3000 or on your TA88v3.
PSP goオーナーが歓喜にあふれてしまう前にハッキリさせておかなくてはなりません: これからお話しする情報はPSP goやPSP-3000、TA-088v3でHomebrewとかあれやこれやとかが出来るのだと喜んでいる皆さんにとっては全然朗報ではありません。

A few days ago Datel announced a new Action Replay software, compatible with all models of PSPs, including the PSPGo. The PSP scene was quite suspicious regarding this announcement. Today the product page features a Demo that anyone can download and try. I tried this Demo, other people tried the full product, and, yes, Action Replay runs on an official firmware.
数日前にデイテルはPSP go含む全PSPに対応するとうたった新プロアクションリプレイを発表しました。しかしPSP界はその発表に疑いの眼差しを向けていました。そんなときに今日、製品サイトにデモ版のダウンロードが案内され誰でもダウンロードして試すことができるようになったのです。私はデモ版を使ってみました。製品版を使った人もいることでしょう。そう、確かにプロアクションリプレイは公式ファームウェアで起動するのです。

YouTube: Datel’s Action Replay on PSP OFW 6.20

It means that Datel wasn’t bluffing, and it also means that their code is signed. Only Sony is supposed to know how to sign EBOOTs, so we could think that Datel has some kind of agreement with Sony, but the documentation of the Action Replay is clear on that part:
製品自体は署名付きです。今までならソニーにしかEBOOTファイルへの署名方法が分からなかったはずですので、まるでデイテルがソニーのお墨付きを得たようにしか思えません。しかしプロアクションリプレイの説明にはこんな一文があります:

Action Replay PSP is a 100% unofficial product and is NOT sponsored, endorsed or approved by Sony, nor any games developer or publisher.
プロアクションリプレイPSPは100%非公式製品で、一般的なゲームメーカーの製品のようなメーカーソニーのライセンス製品でも保証された製品でも承認された製品でもありません。

To further confirm this, after installing the demo, you can have a look at your memory stick: Action Replay gets installed in the “UPDATE” subfolder of GAME, which is usually reserved for official Sony updates. It therefore means that Datel has figured out how to encrypt/sign EBOOTS, but needs their product to be in the UPDATE folder for some reason (easier to encrypt? Use of some specific access granted to this folder?)
さらに調べてみたところ、デモ版をインストール後メモリースティックの中をのぞいてみると、プロアクションリプレイは普段ソニーの公式アップデータを入れておくためのGAMEフォルダ内のUPDATEフォルダにインストールされていることが分かりました。これが意味するのはデイテルがEBOOTに署名して暗号化する方法を解明した、という事実です。ただし、何らかの理由があってPARを必ずUPDATEフォルダに入れなければならないようです。(暗号化が簡単?このフォルダだけ特殊なアクセス方法がある?)

Now, this is not very useful for hackers (and even less for pirates, ha). Yet another encrypted EBOOT to analyze will not bring anything. However, Action Replay allows users to patch memory with codes, so maybe something can be crafted in order to inject unsigned code in the PSP through Action Replay, which could unlock (at least) user mode (and therefore homebrews).
何にせよ、今回のPARはハッカーにとっては有益なものではありません(もちろん違法コピー野郎にもですよ)。暗号化されたEBOOTを解析しても無意味です。それでもプロアクションリプレイはチートコードでメモリーにパッチができるわけで、このプロアクションリプレイを使えばPSPに非署名コードを入れ込むための何らかのものが作られているのでしょう。少なくともユーザーモードのロックは解除しているのです(当然Homebrewも起動できるでしょう)。

For the time being, it seems Datel has done what hackers have been trying to do for almost 5 years: figuring out the PSP’s encryption process. I’ll quote Silverspring here:
ここしばらくは、多くのハッカーが5年近くもアタックしてきたPSPの暗号化プロセスの解明をデイテルだけが成し遂げたことになるでしょう。ここでSilverspring氏の言葉を引用してみます。

Seems they have done it for real. If so, it’s finally game over for SCE. There’s nothing they can do to stop it.
彼らが成し遂げたことは真実のようです。もし本当ならSCEにとってはついに訪れたゲームオーバーです。
Probably fw updates will attempt to block it, however all Datel need to do is release an new update. They can sign any code they want now.
おそらくソニーはファームウェアアップデートで阻止しようとしてくるでしょう。デイテルはそこでPARをアップデートをしないと動作しなくなる恐れがあります。しかし彼らは自在に署名を扱えるのです。
They’ve finally done what was the ‘Holy Grail’ of the PSP scene. Pretty impressive work
デイテルが投入したのはPSPの最終兵器です。ホントにすごいことです。

Who knows, maybe Datel will now come up with their own Custom firmware…
そして今後、デイテルが独自のカスタムファームウェアを発表する可能性も出てきました。


まもすけが試したところ、PSP/GAME/UPDATE以外にPARのEBOOT.PBPを置いても破損データになるだけで起動しませんでした。とにかくUPDATEという名称のフォルダに入れる必要があるようです。
試しにUPDATEというフォルダ名を変更してみましたが、XMBでは破損データと表示されて起動しなくなります。
これは明らかにPARをソニー公式アップデータとPSPが認識して起動していることを意味しています。
よく考えたら公式ファームウェアをアップデートする際はPSP/GAME/UPDATEにEBOOT.PBPを配置させるわけで、そのアップデータ起動の仕組みを解析できれば署名から暗号化まで自在に操ることができますね。更にはHomebrewのEBOOTも起動できるはずです。

さらに一歩進めれば、wololo氏の言う通り公式ファームウェアのPSPでカスタムファームウェアを直接インストールするためのアップデータが起動できる可能性もでてきたことになります。つまりはexploitもHENも全く不要で何でも出来てしまうかもしれないのです。デイテルの開発した方法がカーネルモードへのアクセスも可能な仕様だとしたら…です。理論上はCFWのインストールも出来るのではないでしょうか。

そもそも暗号化の鍵を解いてしまったのであればexploitの発見が前提だったいままでのハックとは全く方向性が異なる究極のハッキングとも言えます。ソニーもこんな事態は全く予想していなかったことでしょう。次のソニーの一手がPARをブロックできるのかどうか、注目していきたいと思います。



ゲーム最新情報 2009年12月23日のニュース

●Wii-Addictで、da_letter_a氏がWiiのリージョンを変更して該当リージョンのファームウェア4.1をインストールすることができるChange Region 4.1 beta testをリリースしたことを伝えていました。WiiSCUベースでBushing氏の”patchmii_core.c”とTona氏の”sysconf.c”を利用しているとのことです。尚、249にcIOSを要インストールだそうです。

●Wasabi公式サイトで、WiiのMODチップWasabi V1 / V2/ V3 / Zero / DX をDVDによるアップグレードでBCAデータプロテクトに対応させるFirmware 3.0 finalをリリースしたことを伝えていました。3.0 Betaのテスト結果に問題がなくそのままfinalとなったようで、既に3.0 Betaをインストールしている場合はアップデートの必要はないそうです。

●PSP-HACKSで、Xenon氏がPSPのPOPS準備プロセスを簡略化できるPopsloader Extractor v0.02をリリースしたことを伝えていました。公式アップデータEBOOT.PBPをOFW4.01なら401.PBPというようにリネームしてメモリースティックのルートに配置しておけば、POPSエミュレータに必要なprxモジュールを復号・展開してメモリースティックの適切なディレクトリにコピーしてくれるユーティリティです。

●exophaseフォーラムで、最新の公式ファームウェアにしなくてもCFWのままPSNに繋いでオンラインプレイを楽しむことが出来るPSPのプラグインPSNABLER V5.0がリリースされていました。完璧なバグ修正が行われたようで、動かないのは使い方が間違っているせいだとまで言い切ってます。

●Gigazineで、をPS3の『ファイナルファンタジーXIII』クリア後もソフトを手放さずにいると良いことがあるかもしれないとのディレクターの鳥山求氏のメッセージが公式サイトに掲載されていることを伝えていました。

●MSN Japanニュースが、静岡で再び、ガンダム 大地に立つことを伝えていました。ゲームには関係ないニュースですが。

●Examinerで、先日レビューしたキュー・ゲームスの『PixelJunkシューター』プレイステーションストアでの最新のダウンロード販売数でトップに立ったことを伝えていました。

●4Newsで、SCEEイタリアのAlessandro Di Leo氏にプレイステーションネットワークのプレミアムアカウントを設けて有料化する噂について尋ねたところ、現時点ではPSNのサービスは無料のままだと考えていると語ったことを伝えていました。ただし問題となっている現サービスの拡張といった情報については「まだ話す段階ではない」とのことで、あくまでも現行サービスはそのまま無料、という落ちならありそうです。

●Xbox-sceneで、Homebrewの起動が可能な対策前Xbox360でゲームを起動するランチャーViper360 v0.1がリリースされたことを伝えていました。ゲームランチャーの機能に加えファイルをコピー/ペースト/削除ができるファイルマネージャー機能もあるようですが、まだベータ版のため動作が完了するまでフリーズしたかのような挙動になるようです。
ゲームランチャー機能はディスクについてはImgBurnなどでディスクに焼いたISOファイルを入れてクリックするだけのようです。HDDからの起動についてはゲームデモが用意してあり、まずVIPER360_LIVE.rarをダウンロード後解凍してできた”CODE7777″フォルダをHDDの”Content\0000000000000000\”フォルダにコピーすればゲームライブラリーに”Viper360″が表示される模様です。

●Xbox-sceneで、Xbox360のBenQドライブに対応させたiXtreme改造バージョンBenQ iXtreme v1.41がリリースされたことを伝えていました。ステルス機能非搭載ファームウェアのためXbox Live接続は自己責任で、と書かれています。



ゲーム最新情報 2009年12月22日のニュース

●PSPアクセサリーの広告の中にPSP-4000の名前が書かれていた問題(ゲーム最新情報 2009年12月19日のニュース参照)について、Maxconsoleがアクセサリー製作元が間違えてPSP-4000と書いたことを認めたと伝えていました。火消し?

●WiiNEWZで、WiiのMODチップFLATMODのファームウェアをアップデートするプログラマー基板Flatprogの写真と情報を掲載していました。1月中旬に発売だそうです。

●WiiNEWZで、WiiのMODチップWODEの市販サンプル版が完成し、写真が公開されたことを伝えていました。サンプル版はWiiNEWZ始め各サイトに送付するようですので近いうちにレビュー記事があちらこちらでアップされそうです。

●ファミ通.comで、『ファイナルファンタジーXIII』の初週販売本数は151万6532本だったと伝えていました。プレイステーション3用タイトルとしては歴代最高の数字だそうです。本体の販売も牽引したようで、『FFXIII』発売週となった2009年12月14日〜12月20日までの販売台数は24万5406台で、プレイステーション3の週間販売台数としては歴代最多の数字となったようです。
またニンテンドーDS用ソフト『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』の国内出荷本数が、415万本を突破したと発表、シリーズ過去最高の出荷本数を達成したことも伝えていました。ウハウハですね。

●WiiBREWで、久々登場のmarcan氏が4096バイトしかないリージョンフリーのゲームローダーTinyLoad 0.2をリリースしていました。最新のHomebrew Channelの起動もでき、ディスクに入っているWiiの更新もパスできるローダーのようですが、DVD-Rに焼いたバックアップディスクは起動できないようです。

●Xbox-sceneで、Xbox 360のNANDを比較し修復するためのユーティリティNandCompare v1.3がリリースされたことを伝えていました。256/512mbのblockサイズを小さくしたことと、容量が大きいNANDを扱った時にGUIの反応を改善したことが変更点だそうです。

●Xbox-sceneで、Xbox360のNXEから直接アプリケーションを起動できるFreeXeX QuickBootがリリースされたことを伝えていました。すでにバグ修正版としてFreeXex QuickBoot v0.2がリリースされています。 XexLoaderを使ってファイルを探してから実行するよりも起動までの時間が短縮できるようです。

●GX-MODで、Xbox 360の内蔵HDD(外付けUSBドライブも可能)からバックアップゲームを直接起動できるローダーXeXLoader 0.21 X-Mas Editionのスクリーンショットを公開されたことを伝えていました。Gamesフォルダ内のゲームやアプリやゲームを自動検出する機能などを追加したようですが、見るだけじゃあね…

●WiiBREWでWiiでカスタムチャンネルが作成できるCustomizeMii v2.0がリリースされたことを伝えていました。