2009年12月一覧

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PixelJunkシューター〜PSNでのネット配信の将来とは

本記事は下記の続きです。
PixelJunkシューター〜PS3のダウンロード専売ゲームにハマる

3. 海外でのPixelJunkシューターの評価

海外では評判がいいっぽいキュー・ゲームスのPixelJunkシューターですが、海外サイトでのレビュー記事を得点化してまとめているmetacriticの評価を見てみました。
metacriticでは75点以上のスコアのゲームがいわゆる合格スコアのようです。【情報源:metacritic


PixelJunk Shooter
総括
総合点 86点
[Playstation Network] PixelJunk Shooterは地底探索挺のコクピットに乗り込み、多種にわたる複雑な洞窟の中を周囲のダイナミックな地形に影響を受けつつステージを進めていくゲームです。躍動感あふれるステージとなるの洞穴内に点在するように残された生存者を助けながら、 水やマグマのような液体、岩石や地中のような個体をある時は破壊し、時には操り、そしてまたあるときは移動させつつゲームを進めていきます。攻略のポイントは戦略です – 生存者を救助中には様々な敵が現れて攻撃を仕掛けてきます。操作する機体は熱に非常に影響を受けやすく、マグマのような高温の液体に近づくとオーバーヒートを起こします。一度プレイすると高精細なグラフィックもさることながらオリジナルの音楽とも相まって病みつきになる類いのゲームです。ゲームを進めていくごとに地形や環境が変わってレベルが上がっていきます。スコアやゲームの進行状況はオンラインランキングに登録でき世界中のプレイヤーと共有できます

評論家の評価
評価はすべて100点満点です。具体的にスコア表記をしていない場合はレビューの文脈をスコアに換算しています。

1UP : 100点
常に独自の視点を持つPixelJunkシリーズにあって、特にこのShooterは際立っています。

Kombo : 95点
自称ゲーム好きをでオンラインストアに魅力を感じているなら、Shooterをプレイしないという理由はありません。

IGN : 91点
シンプルでありながら癖になる。それがQ-Gamesにユーザーが期待している魅力です。素晴らしさにあふれた構成がプレーヤーを虜にさせます。間違いなく、プレイしないと損をします。

VideoGamer : 90点
すぐにゲームオーバーになってしまいますが、それでも続ける価値があります。水が溶岩に触れると…あとは価格を聞いてみたいですね。

WonderwallWeb : 90点
Pixeljunk Shooterは独特の思わず夢中になりそうなシューティングゲームです。常にプレイ中は思考を巡らせなければなりませんがまたそれがまた魅力です。値段がいくらなのか気になりますが、非の打ち所がないゲームですのでそれなりに高くてもいいのではないでしょうか。

Gamer Limit : 90点
PixelJunk Shooterはシンプルでありながら楽しく、ハマリ系のゲームですがちょっと量的に少ないですね。とは言うもののPSNでは一番の注目株です。

Console Monster : 89点
Q-Gamesのもう一つの主要なタイトルです。コンセプトは昔ながらものとは言いつつ、中身は反対に我々を楽しませるべく新しいものを創造してくれています。

9Lives : 89点
Q-Gamesが放つ4本目のクラシカルなゲーム、それがPixelJunk Shooterです。敵を倒しつつ助けを求める炭坑夫を救助するシューティングゲームでありながら水や溶岩、氷をいかに利用するかがポイントのパズルゲームともなっており、非常にスムースな進行でストレスなくゲームにチャレンジできます。このゲームのオススメ度はかなり高いです。PixelJunk Shooter: Encoreも楽しみですね。

Cheat Code Central : 88点
PixelJunk Shooterは個人的にはQ-Gamesのゲームの中では好みの部類ではありません(Edenはなかなかのものですよ)が、このゲームはアーケードゲームなどを含めた今年2009年にリリースされたゲームの中では好きなゲームの一つです。

GameTrailers : 87点
PixelJunk Shooterは上質かつ思わず夢中になるような記憶に残るゲームで、10ドル以上の価値があります。一度プレイすれば自然科学への興味も増すことでしょう。

Gamer 2.0 : 87点
PixelJunk ShooterはPixelJunkシリーズの一つで、素晴らしいゲームです。ただ今までのシリーズと比べるとちょっと早く終わってしまうので、もうちょっとプレイしたい感じがします。

Game Informer : 85点
独自のコンセプトに基づき、無駄をそぎ落とした様が印象的です。ゲームは非常にシンプルで楽しさが詰まっています。

Destructoid : 85点
PixelJunk Shooterは絶対的に楽しさ満点です(お世辞ではありません)。魅力とオリジナリティにあふれ、ソニーのダウンロード販売リストの中にあって際立つ魅力を感じます。

XGN : 80点
PixelJunk ShooterはPixelJunkシリーズ第4弾です。プレイしていて楽しいのですが、ゲーム自体がすぐ終わってしまうことがおしいです。Q-Gamesの開発の方はPlayStation Networkのタイトルとして非常に目の付けどころがいいですね。

TheSixthAxis : 80点
PixelJunkシリーズにどっぷりなファンの方にはこのShooterはうれしいでしょう。もちろんゲーム自体楽しいのですが、思ったより早く終わってしまう印象でもう一度はじめからプレイしようとするのは純粋なファンだけでしょう。

Eurogamer : 80点
PixelJunk Shooterは構成がしっかりしておりオリジナリティあふれる、素晴らしい技術を惜しみなく投入し良く練られたゲームです。ただゲーム自体のボリュームが多くないのでずっと遊べるということにはならないようですが、クレジットや画面表示から察するに過去のPixelJunkの状況からみてダウンロードコンテンツが存在する可能性が高そうです。ただしプレイしていた間は予想以上の楽しさでした。

GameSpy : 80点
PixelJunk Shooterをプレイしての不満点は — 3時間ほどプレイしたのですが – 素晴らしいパズルゲームではありますがその時点でもう半分終わってしまっていたようです。

Giant Bomb : 80点
似たようなことが続くチュートリアルモードみたいな感じがするにもかかわらず、PixelJunk Shooterは他のダウンロードゲームにはない独特の仕組みで素晴らしい画面構成と音楽を持っています。

GameSpot : 80点
陽気な感じでユニークなパズル要素が地底探検の雰囲気を盛り上げてくれます。


量が少ないのが欠点のようです。
翻訳しているとある単語が頻繁に出てくることに気付きます。
それは、”addictive“という単語です。
新英和中辞典によると意味は
1 〈薬剤など〉常習癖がつきやすい,習慣性の
2 〈ゲームなど〉夢中にさせる,病みつきになる
とあります。要は「やめられない止まらない」かっぱえびせん系だということです。

総合点の86点というのはゲーム全体の中でもトップクラスといえるでしょう。癖になるという表現になるのはいいゲームの証拠です。アイディアの勝利とも言えます。
そんなゲームを提案する会社、キュー・ゲームスとはどんな会社なのでしょうか。ちょっと調べてみました。

4. 小規模ソフトハウスとダウンロード専売の相性
キュー・ゲームスは京都に本社を置く小規模なソフトメーカーです。調べてみると京都コンピューター学院という専門学校の機関誌「アキューム」にキュー・ゲームスの面白い紹介記事を見つけました。

代表取締役Dylan Cuthber氏はわずか16歳で頭角を現した天才プログラマーで、任天堂、ソニーを渡り歩いた後にキュー・ゲームスを設立した、正にやりたいことを実現するために会社を作った方のようです。一番驚いたのがPS3起動時に出てくる波を開発したのが実はキュー・ゲームスという事実。

その代表取締役Dylan Cuthbertが案内人となってQ-Games社内を紹介する北米Playstationブログの企画ビデオもありましたので紹介します。
Viddler: See how PixelJunk is made, go inside Q-Games
Dylan Cuthbert氏は、オフィスで働くスタッフの数を35名と紹介しています。法人としての規模でいえば小企業の部類です。少数精鋭ならではの小回りの良さがアイディア溢れるゲーム開発に繋がっている印象です。
同じPS3でも60億も開発費をかけた某ゲーム(ゲーム最新情報 2009年11月5日のニュース参照)とは大違いです。

ここで疑問が出てきました。

ダウンロード販売だけに特化しているのは身の丈にあったバランスのとれたコストで開発を行うための手段なのではないか?

広告宣伝費についてはテレビをはじめとするメディアの力は強大で、ドラクエやFFの様にミリオンセラー以上を狙うならば莫大な広告出稿は欠かせません。ただそれはコスト増につながりますので、それに見合うだけの販売数が見込めないとなれば価格に転嫁されてしまいます。

また、既存のゲーム販売網での販売の場合ディスクのプレス費用や流通業者への中間マージンも価格に転嫁しておかなければならず、結果としてゲーム価格の高額化イコールユーザーの不利益となります。

ブログメディアの活用も広告費ゼロの宣伝手段ですので、結果として安価な価格での販売に繋がっていることでしょう。

少人数で少数精鋭ソフト開発と聞くとプラス面ばかりなような気がしますが実は非常にリスキーなことで、ひとつの失敗作が会社の存続に直結します。
毎回常に成功するための手段を選択しつつ社の命運を賭けて開発に取り組まざるを得ない環境の中で今回のPixelJunkシューターのような楽しいゲームを送り出せるキュー・ゲームスの資質には感心します。社内の雰囲気を見ても自然と真剣に取り組める環境になっているようです。それもキュー・ゲームスの良さなのでしょう。

ダウンロード専売ゲームとして当初から開発に挑めばキュー・ゲームスのように大会社と肩を並べて、あるいは更に上に立つことも不可能ではないようです。今後ゲーム販売はネット配信へ比重がシフトしていくのは間違いないので、あくまでも可能性としてですが、良識のある小さなゲームメーカーが数多く生まれてくる土壌が芽生えつつある気がしてなりません。

まだ現時点ではダウンロード購入にネガティブなイメージがついて回っていますが、考え方によってはそれこそがユーザーの利益なのかもしれません。少し楽しみになってきました。



PixelJunkシューター〜PS3のダウンロード専売ゲームにハマる

以前京都に本社を置くキュー・ゲームスさんのPSP用PSN配信ゲーム『PixelJunk モンスターズ デラックス』のレビューを書きました。
参考記事:PSP goでゲーム購入〜PixelJunk モンスターズ デラックスはgo向きゲーム

まもすけがPS3ユーザーでもあることをご存知のようで(ブログ読んでくれているのですね)、キュー・ゲームスさん今度発売されるPS3用『PixelJunkシューター』を試してみてくれませんか、とのメールが届きました。

提灯記事は書くつもりありませんが、自分の中でPixelJunkシリーズがちょっと気になった存在になっていることと、ブログを介してのゲームの情報発信(いわゆるクチコミ)と言う手段を選択する勇気ある(!?)社風に興味を覚えたので、つまんなかったら放置すればいい(またはゲーム最新情報1行ニュースで発売だけ伝えて「つまんない」と感想書けばいい)という方針のもと、早速プレイしてみました。

1. PixelJunkシューターってどんなゲーム?
まず最初に『PixelJunkシューター』の情報です。
Q-Games公式ブログ「FumuFumuQ」によると、PixelJunkシューターの配信開始は2009年12月24日(木)、ダウンロード購入のみで価格は1,200円だそうです。
過去のPS3のPixelJunkと比べると、ちょっと高い気がします。
参考までにいままでのPixelJunkシリーズの価格です。
PixelJunk Eden : 900円
PixelJunk モンスターズ : 500円
PixelJunk レーサーズ : 500円

1,200円が絶対的に高いというわけではなく、任天堂Wiiのコンテンツと比較しても飛び抜けて高い価格でもありません。個人的見解になりますが気軽にダウンロード購入する気になる上限、といったところです。

PixelJunk Shooter title

タイトル画面です。画面全体からPixelJunkっぽい雰囲気を醸し出しています。シリーズ通して統一イメージを持つというのはマーケティング上大切なことです。もっともプレイしたユーザーが好意的に捉えてくれているのが前提ですけどね。
ちなみにダウンロード容量は100MBちょっと。ブロードバンド時代にあっては問題のない範囲です。

PixelJunk Shooter リモートプレイ

PixelJunk Shooterはおまけ要素としてオプションが充実しています。必要性があるないは別にしてPSPのリモートプレイに対応していました。更に嬉しいのが、詳しくは後述しますがプレイ中の画面を録画する機能が付いています。PS3のHDDに保存して後でXMBで再生できるだけでなく、ゲームメニューからYouTubeに直接アップロードができます。

PixelJunk Shooterプレイ画面

ゲームは地底探索挺を操りながらせまりくる敵を狙撃しつつ、地下に残された仲間を救出していくシューティングパズルゲームです。

ん?パズル?

このパズル要素がPixelJunkシューターのPixelJunkである所以です。

助けを求める仲間がいる場所は溶岩に覆われていてそのままでは辿り着けない場合があります。そこがパズル要素となっていて、煮えたぎる溶岩(触れたら終わりです)は地下水をかけると冷えてミサイルで破壊可能な岩になるといった具合にプレーヤーが考えて行動しなければならない場面のオンパレードです。

プレーヤーが操る探索機はアナログスティック2本を使い、移動及び回転をします。慣性が移動時のモーメントに加わっているのでちょっと操作が難しい感覚です。
パズル感覚はリトルビッグプラネットとちょっと似ています。リトルビッグプラネットが好きな方にはうってつけなゲームでしょう。

httpv://www.youtube.com/watch?v=ZtDa-CGOQNM
プレイ中の動画です。どんなゲームなのかの雰囲気も掴めるかと思います。
録画画面左下にクレジットが入りますがゲームメニューに録画機能が備わっており、録画した動画を直接YouTubeにアップロードできます。YouTubeのアカウントが必要になりますが、一度アカウントをゲームに登録してしまえば気軽にプレイ動画をアップロードできます。結構簡単にできましたよ。ホントに。

こうしてブログに紹介するには快適(安楽)な機能ですが、オンライン対戦のコミュニケーションツールとして、あるいはユーザーがオリジナルステージを作成できるならばその発表の場として、録画機能は発展の可能性を秘めていますので今後が楽しみな機能です。ぜひすべてのゲームに搭載していただきたいところです。

2. 小学校1年生まも子2号 ハマる
この記事でうさぎっぽい物体を披露した小1被験者(仮称:まも子2号/メス ちなみに小3のまも子1号/メスも飼育中)は無類のゲーム中毒患者のため、PixelJunkシューターを起動したとたん疾風の如くモニターの前に鎮座し
「私もやるぅ」
といって言うこと聞かないのでのっけから2Pモードでのプレイとなりました。

2Pモードは協力プレイモードでした。これがなかなか良くできていて、どちらかの地底探索挺が破壊されても相方が生きていれば10秒後に復帰できます。これがゲームの難易度を下げる役割をしていて小1のまも子2号程度の腕前でも楽しく遊べるようです。

先の動画では2P側がまも子2号です。

え?まもすけの方が下手?

そうなんです。うちのまも子2号は年齢の割にはゲーマーなので困っています(笑)

更に余程お気に召した模様で2時間ほどぶっ通しでやらされました。挙げ句の果てには
「明日またやろうね。休みになったら毎日やろうね」

やるか!ボケ!!

まも子2号よ。このゲーム、何が面白いの?

「間違って殺すとあぁぁってなるところ!」

え!なに?!そこ??

ただ、うちのまも子2号の評価はファミ通レビュー基準にかなり近い数値を叩き出すのでどうやらかなり高得点のようです。

こら、まも子2号!興奮しすぎで顔赤いぞ。

さて、小学生にも受けがいいこのPixelJunkシューターですが、海外では既に12月10日からダウンロード販売が開始されています。毎日記事を書くために海外サイトをあちこち見て回っていますが、結構レビュー記事をよく見かけていました。好意的に書いてあるサイトが多かったのが印象に残っています。

では実際にはどのようなコメントが書かれていたのでしょうか。

ブログの字数制限のため、レビュー翻訳は別記事でお伝えします。
PixelJunkシューター〜PSNでのネット配信の将来