MAXCONSOLEで、あるアナリストの予測として2009年にPlaystation3が売れるという記事を掲載していました。【記事】
Analyst: 2009 will be the year of the PS3
アナリスト予測:2009年はPS3の時代
Piers Rolls, an analyst from Screen Digest has altered his predictions for when the PS3 will be truly a success. Originally the analyst thought 2008 will be the year the PS3, however he has altered that thought to make it the year 2009. The analyst expects a number of high quality titles and an eventual PS3 price drop next year will make this happen.
Screen Digestのアナリスト、Piers Rolls氏は、PS3が売れて成功だといえる時期の予測を変更しました。もともと彼は2008年がその年であると予測していましたがそれを2009年に変更したのです。そのアナリストは来年にはハイクオリティなゲームタイトルが多数発売され、価格も引き下げられるためだとしています。
ソニーは公式に値下げの噂を否定し、代わりに機能追加(PS2エミュレーター機能内蔵か?)で価格に見合った付加価値を付けると考えているようです。【記事】
そんな話の中、値下げとキラーゲームタイトルが引き金になって売れると予測するアナリストがいるわけです。アナリストですからそれなりに取材をした上での発言だと思いたいのですが、世界的に不況が蔓延する中で高額なゲーム機が爆発的に売れるとはとても考え辛いところです。
一般的な消費者感覚ですと、少なくとも一番売れている据え置き型ゲーム機であるWiiの25,000円という価格がひとつの目安だと考えてしまいます。わざわざ一番人気のWiiではなくPS3を購入しようとするならば価格比較は避けられないからです。
グランツーリスモがやりたい、リトルビックプラネットをやってみたいと思っても「それだけで他にやりたいゲームないしな」と購入に二の足を踏んでしまいます。
その点Wiiは今後の人気ソフト発売にも期待が持てますから「WiiFitやりたいから買っちゃえ、安いし」になるわけです。少なくともPS3に購入意欲が湧いて勢いで買えるのは25,000円に近い価格帯になったときだと考えます。最初の起爆剤となる価格は29,800円でしょうね。
とはいうものの、皆さんも実感している話だと思いますが、Wiiは一見安いように感じますが、「家族みんなで」楽しもうとするとWiiリモコンやらヌンチャクやらを大量に買わされます。実はそんなに安くありません。我が家も4人分のWiiリモコンやらあれこれあとで追加購入してみて、実は本体価格の安さを隠れ蓑にしている高額商品であることに気が付きました。
「このゲームをするには追加でこれが必要だけどやりたいから買ってしまう」という、消費者の自発的購入意欲を湧かせるゲームを多数市場に投入しているので誰も疑問に思わないだけです。Wiiリモコンの数が出ていればそれを前提にした新しい発想のゲームを開発してもコスト回収できる見込みが立つためビックリするような新発想のゲームがリリースされ、さらに購入意欲が湧くのです。まさに良循環です。
そのことから考えると、PS3は売れない悪循環のスパイラルに陥っているのだと予想できます。きっかけとなるキラーソフトがまず必要で、有名ディベロッパーにキラーソフトを開発してもらうにはある程度売れているハードである必要があるため適度な価格で販売台数を稼がないといけません。
先のアナリストの予測通りであれば、上記条件をクリアしますからついにトリガーが引かれてPS3の時代が確かに来ると思います。
でも、アナリスト氏はある条件を忘れています。
DSが加速的に売れ出したのは脳トレのおかげです。
Wiiの場合はWiiスポーツやFiiFitです。
すべて今までにない新しいジャンルのゲームがきっかけです。
モンスターハンターやファイナルファンタジー、ドラゴンクエストといった過去に売れたタイトルの続編ではないのです。もうお分かりですね。
そしてさらに、Wii持っているのにPS3を追加購入したいと思いますか?
残った市場はどんどん縮小しているのです。急げ、Playstaion3!