GitHubで、Slluxx氏がNintendo Switchの暗号鍵を抜き出すことができるNintendo Switch向けペイロードPicklock_RCM v1.9.10をリリースしていました。
GitHubに対するDMCAテイクダウンリクエストでNintendo Switchの暗号鍵を抜き出すことができるLockpickとLockpick_RCMは削除されアクセスできなくなりました。
ちなみにLockpickはSwitchの7.0.0の変更でTSEC(Tegra Security Co-processor)のファームウェアが変更され、キーの仕様が変わったため最新のキーの入手はできなくなっています。つまり、なくなっても事実上支障はありません。
Lockpick_RCMの最新版は16.0.0をサポートしたLockpick_RCM v1.9.10でしたが、すでに入手ができなくなっています。
そこでLockpick_RCMの代わりに登場したのが、Lockpick_RCMならぬPicklock_RCMです。リリースしたのはSlluxx氏。
Slluxx氏はDeepseaなどを開発しているTeam Neptuneのメンバーで、以前もDMCAテイクダウン関連対応で署名パッチをDeepseaから削除したこともあります。
Picklock_RCMのソースコードに既にアクセスできないのでLockpick_RCMと同じものか分かりません。通常のフォーク(派生)ならその旨の記載がありますが、今回のDMCAテイクダウンではフォークも一網打尽にやられていますのて、形としてはLockpick_RCMと全く別物となっています。
Picklock_RCMはLockpick_RCMの最新版と同じのバージョンが1.9.10で、16.0.2対応(そもそも16.0.xと言う時点で実は同じ)、内容がDMCA fixで
You aint taking this down
取り下げなくていい
と書かれていますので、察するにLockpick_RCMの名前を変えただけっぽいです。
名称のlockとpickを、入れ替えただけでDMCAテイクダウンの対象外になるものなのかとは思いますが、確かに削除申請ではLockpick_RCM名指しでしたので、Picklock_RCMを削除しようとすると改めてPicklock_RCMに対してDMCAテイクダウンリクエストを出さないといけなくなることになります。つまり、今回のDMCAテイクダウンのやり方たと毎回名前を変えることてイタチごっこに持ち込めることになります。
任天堂の思惑がシーンへの抑止力であればDMCAテイクダウンは十分に成果を出したと言えますが、撲滅を意図していたなら名前変えるだけて逃げられたら次の手を考えるでしょう。少なくとも著作権侵害で司法の場に持ち込まれたら罪に問われてしまうリスクは今より増大します。