Linuxカーネル5.16 Nintendo Switchコントローラーのドライバーを内包

XDA Developersで、Linuxカーネル5.16がリリースされ標準でNintendo SwitchのJoy-ConやProコントローラーをサポートするようになったことを伝えていました。

Linux-logo

ゲームシーンでのLinuxと言えば、単なるオープンソースOSに留まらず、ゲーム機をハック(Jailbreak)して動かす一つの目的となっています。

Nintendo Switchでもそれは同様で、最初にfail0verflowチームがNintendo SwitchでLinuxを起動している写真を公開したことは大きな話題となりました。今はNintendo Switch向けのLinuxディストリビューションL4T UbuntuのようにSwitch専用Linuxもリリースされています。

Switch専用が存在する理由はドライバー類などSwitchでLinuxを動かすためにSwitchにしか存在しないデバイスを有効にするためで、L4T Ubuntuには例えばオリジナルLinuxカーネルには含まれていないJoy-ConとProコントローラーサポートなどが含まれています。

無論ノーマルSwitchの状態でLinuxを起動することはできませんので公式にはSwitchはLinuxに非対応です。ところが今回新たにリリースされたLinuxカーネル5.16では、オリジナルカーネル自体でJoy-ConやProコントローラーをサポートすることになったのです。少しオーバーな言い方をすると、公式には動かないはずのSwitchでのLinuxがカーネルレベルでSwitchをサポートするという状態になったともいえます。

本来はPCでJoy-ConやProコントローラーをサポートすることが主な目的かもしれませんが、L4T Ubuntuでも最新カーネルを使えば専用ドライバが一部不要になることになり、Switchシーンにとってうれしい話にもなります。

ちなみにLinuxカーネル5.16ではJoy-ConやProコントローラーだけでなくAppleシリコン搭載Macモデル用Touch ID搭載Magic Keyboardもサポートすることになりました。M1 MacでLinuxを起動させる場合でもTouch ID搭載Magic Keyboardがドライバーを入れなくても使えることになります。

Switchの場合ドックのサポートなども必要なためオリジナルカーネルそのままでSwitchでLinuxを使えるようになったとまでは言えませんが、面白い流れになってきたなというのが個人的感想です。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする