あつ森Ver.1.4.0アップデートでチート対策重視のセーブデータ復元サービス

任天堂が、7月30日配信の『あつまれ どうぶつの森』夏の無料アップデート第二弾 (Ver.1.4.0)においてセーブデータ復元サービスが利用できるようになることを発表していました。

SaveData-Restore-service

このアップデートのメインの話題は8月の毎週日曜日の夜に花火大会が開催されるなどのコンテンツの話になりますが、このブログ的にはそこはスルーして、セーブデータ復元サービスに焦点を当てます。

『あつまれ どうぶつの森』はそもそも発売時に「Nintendo Switch Online」の「セーブデータお預かり」に非対応でした。SDカードへのエクスポートもできないため、大切なセーブデータのバックアップが取れません。

これは、セーブデータを改変するチート対策のためと思われます。実際ユーザーがセーブデータを自由に出し入れできる環境を用意すれば、セーブデータがいじくられるのは確実です。ただ、簡単にできるようにならないだけで現状を見る限りこれが効果的なチート対策とは言えません。本当にセーブデータのバックアップを取りたいだけのユーザーにとっては迷惑千万です。

“本体壊れても買い換えてもデータ消失”に批判が殺到したために、任天堂は専用機能を用意することを告知していました(詳しくは『あつまれ どうぶつの森』 セーブデータエディタの危険な存在の記事をご一読下さい)。

その専用機能の一つがアップデートによる「セーブデータ復元サービス」の提供開始です。「セーブデータ復元機能」ではなく「セーブデータ復元サービス」となっていることからも想像が付きますが、任天堂が行うサービスとしての機能提供になります。詳細については「後日お知らせいたします」となっており、発表はされていません。

ところがこのセーブデータ復元サービス、任意のタイミングでの復元はできず、修理や本体紛失等のタイミングで任天堂に連絡をしてサービスを受けるという、必ず経由する形での復元のみです。ただ、”本体壊れても買い換えてもデータ消失”のリスクは確かになくなります。

SaveData-Restore-service-2

「セーブデータ復元サービス」はNintendo Switch Online契約も必須です。とにかくチート対策に支障を来さない範囲でクレーム対応するためだけのサービス提供になります。

注意点としては、

※セーブデータ(島のデータ)を、別の本体に引っ越しする機能ではありません。引っ越し機能の対応時期は年内を予定していますが、対応内容や時期の詳細は、改めてご案内いたします。

と書かれているように、任天堂側でインポートできる本体を指定した形でのセーブデータ復元となるようです。セーブデータの引っ越しも年内にリリース予定としていますが、きっと引っ越し機能もユーザーが想像する引っ越し機能とは違う形(結果は一緒かもしれないが課程が全然違うなど)で実現されるのかもしれません。

以前、3月発売のタイトルのセーブデータバックアップ機能への対応時期を年内としているのは、発売時点で対応策を全く用意していなかったため開発に時間がかかるからではないかと書きましたが、最近ちょっと違った見方をしています。

故意に機能提供時期をずらしているのではないか、と…

発売直後から一定の期間、つまりゲームの販売数が伸びいている間は厳密なチート対策のためにセーブデータをユーザーが触れないようにして、ある程度の時点で機能制限付きセーブデータバックアップを段階的に開放していくという、最初から計画されていた戦略ではないか、ということです。

この任天堂の手法がオンライン対応のゲームでのチート対策としてこれからのスタンダードになっていくと、すべてのチート対策重視ゲームは発売当初に近いほどユーザーに不便を強いることになります。ただの憶測だといいのですが…

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