Yifan Lu氏が、PS Vitaの最新ファームウェアである3.60に対応した新しいVitaネイティブハックHENkakuをリリースすることを発表していました。いわゆるHENであり、日本語の変革をネーミングに利用しています。
Yifan Lu氏はPS VitaでネイティブHomebrewを起動させるためのプラットフォームとしてRejuvenateを1年ほど前に公開しました。
RejuvenateはPS Vita初のネイティブハックで、それまでのVitaハック(PSP時代のハックをPS Vita上のPSPエミュレータへ引き継ぐだけのもの)とは全く方向性が異なるものでした。
Rejuvenate自体は、今はサービスが終了していますが、PlayStation Mobileというスマートフォン(Android)とVitaで共用できるプラットフォーム向けに開発したコンテンツの署名チェックを回避することでHomebrewとしてVitaで実行できるようにしたものです。ただし開発環境を経由してVitaへインストールする必要があるため、使い勝手に難ありだったことや、そもそもソニーに対策されてしまったことでVitaの3.51までしか利用できなくなっていたことなど、Vitaハックの主流であるとまでは言えない状態になっていました。開発者もあまり増えていないのが現状です。
そこでYifan Lu氏は、Vitaの最新ファームウェアである3.60向けに、より簡単にHomebrewを利用できるソリューションとしてVita向けのHEN (PSP時代からこう呼ばれていますが、Homebrew Enablerのことです)を開発しました。
それがHENkaku (変革)です。HENという名称をつけながら、日本語の「変革」という意味をもたせたネーミングになっています。
HENkakuは、PS VitaのLiveAreaにHomebrewのバブルアイコンを簡単にインストールできるようにするもので、VitaShellベースのmolecularShellをファイルマネージャーとして利用し、FTPでメモリーカードヘアクセス、HomebrewのパッケージファイルをFTPでそのメモリーカードへ書き込むことでインストールする仕組みです。インストールできるのはHomebrewだけで、違法コピー含めたバッックアップデータについてはできません。
HENkakuの開発はYifan Lu氏だけでなく、Davee氏、Proxima氏、xyz氏の4人で行っていたようです。リリース予定は07/29/2016 9:00AM UTC。日本時間だと2016年7月29日の18時。https://henkaku.xyz/にて行われます。
Rejuvenateよりも全てにおいて上回っているので、Yifan Lu氏もHENkakuへの乗り換えを推奨しています。Rejuvenateのサポートは今後はしないそうです。結果として3.15から3.60へのVitaのアップデートを推奨していることになります。
最新verで出来るのか…楽しみだ。