ScreenCriticsで、ニンテンドーNXが物理メディアとして光学ディスクの採用をやめて3DS同様のROMカートリッジに変更する可能性があると伝えていました。
ゲーム機でのコンテンツ配布手段として、ここ最近のトレンドは明らかにディスクのような物理メディアではなくインターネットを経由したダウンロードによるデータの配布です。ニンテンドーもeショップで現在もコンテンツを販売しています。
その流れは変わらないとは思いますが、据え置きゲーム機でメディアの単価が安価な光学ディスクではなくROMチップによるカートリッジを採用するとは予想外の情報です…
3DSのソフトウェアカードなども製造している台湾のMacronixは今年後半に任天堂からのオーダーが増加すると見込んでいると日本(原文ママ。実際には中国)の経済系サイトMoney-Linkに掲載された情報がベースになっています。
Macronixは最近新たに32nmのROMチップのテストを開始したようです。任天堂は3DSで75nm(ストレージ容量は最大8GB)を使っているため、この32nmというのは今更3DS向けにより大容量のカートリッジを用意するために開発をしている可能性もないとは言いませんが、任天堂の次世代機向け(3DSの後継機かもしれませんが)と考えるのが自然です。
もっとも、これらの情報がNXのカートリッジの話とは必ずしも限らない可能性もあります。
というのがScreenCriticsに描いてある情報です。ScreenCriticsでも書いていますが、この話が「主観に基づく憶測」に過ぎません。どの部分が主観でどう憶測しているのかさっぱり分からないので元の情報をたどってみることにしました。
Money-Linkに書いていある中国語をGoogle先生に翻訳してもらうと、NXについて描かれている内容は以下だけでした。
MacronixのCEO Miin Wu氏が決算説明会で以下のことを発表した。
NXを任天堂が3月発売と発表したため、今年の後半は出荷量が拡大することが期待できる。日本と欧州、北米で販売されるため売上高に大きく寄与すると見込んでいる。
32nmのチップの話とかは書かれてません。どこが出典なのかよくわかりません。ワタシチュウゴクゴヨメマセンシ。
もし据え置き型ゲーム機でわざわざカートリッジを採用するとすれば理由は2つ考えられます。1つは機器の小型軽量化のため。ディスクドライブがなければ確かに有利ですね。そしてもう一つは容易にデータのダンプをさせないような仕組みの構築に必要なため。後者であればカートリッジ採用も十分可能性はありますが、ダウンロード販売のデジタルプロテクトとの二重投資をわざわざカートリッジで今後も続けていくつもりなのでしょうか。
「主観に基づく憶測」というのは、主にここで述べられていることでしょう。
BIOSハードウェアとかいうわけのわからない造語を使っていますが、要するに、「内蔵フラッシュに使われるだけにしては多すぎる注文で、しかも大容量ときたら、これはカートリッジに使うに違いない!」として、他の用途を考えないのは憶測的ではないかと。でもありそうな用途といったらそれぐらいしかない気が…
個人的にはNORであることが気になります。安価で使い勝手が良いNANDではなく、書き込みが低速でありながらも信頼性の高いNORを使うとなると、ますますROM以外の使いみちが思い浮かばない…
# もっとも、PS3で内蔵フラッシュにNORが使われた前例がありますけどね。