wololo.netで、qwikrazor87氏がUS版の『PoolHall Pro』のexploitを利用した3.51/3.52 VHBL for PoolHall Proをリリースしたことを伝えていました。
3.52 VHBLと言えばqwikrazor87氏がPuzzle Scape exploitを利用したものがすでに公開されていますが、今回はexploitの存在が明らかになっていたにも関わらず北米のストアでディスカウント販売された『PoolHall Pro』向けです。EU版の『World of Pool』向けではありません。これについては後述します。もちろん日本版はありません。3.51でも3.52でも動作します。
ただ、今回のVHBLには問題があるようです。
まず、EU版の『World of Pool』もそうですがUS版の『PoolHall Pro』は過去に一度はファームウェアアップデートで対策されてしまっています。exploitの発動部分が違うので同じゲームでも再び使えるようになったわけですが、その前回の対策で1Mバイトの容量までしかゲームから開けないようパッチされてしまっていたのです。1Mバイト以上のファイルを開こうとするとゲームがクラッシュしてホーム画面に戻ってしまいます。
この1Mバイト制限がHomebrewにとっても制限として存在してしまいます。VHBLはあくまでもexploitゲームの上でそのゲームが持つ関数を使って動いているものだからゲームの制限はVHBLにそのまま受け継がれます。
もちろん容量の大きくないものは起動できますので使い物にならないと断言するまでには至りません。実際レトロゲームのエミュレータはきちんと動作するそうです。
過去に数多くVHBLの移植を手掛けているqwikrazor87氏を持ってしてもその制限を回避することはできなかったようです。
今までは同じゲームの他リージョン版もちゃんとVHBLを移植できてきました。
今回EU版の『World of Pool』でもqwikrazor87氏は当然移植を手掛けましたが、ほぼ同じゲームであるにも関わらず『PoolHall Pro』よりも確保できるメモリが少なく、1Mバイト制限のある『PoolHall Pro』よりも起動できるHomebrewが少ないどころか「信じられないほど不安定」だったため、最終的には移植しても無駄と判断しVHBLを諦めたそうです。
ちょっと残念な結果に終わっていますが、今後は事前にVHBLの移植ができているゲームだけをタイトル公開する必要性がありそうです。