Nintendo Everythingで、任天堂の岩田聡社長がWii Uは割安にするとコメントしたことを伝えていました。
岩田社長は読売新聞のインタビューの中で、今年年末に発売するニンテンドー Wii Uの価格戦略について「(価格は未定だが)割高と受け止められたニンテンドー3DSの二の舞にはしない」と明言していました。
ニンテンドー3DSは当初25,000円で発売され、直後に販売不振に陥ったため発売後わずか半年で15,000円に値下げをする逆ざや戦略で盛り返した代わりに上場以来初の赤字となりました。
任天堂では3DSの25,000円という価格設定が割高と受け止められたと分析しているようです。
Wii Uの価格は日経が30,000円程度と伝えたことから30,000円が基本線です。読売新聞でも30,000円が採算ラインと書いています。では30,000円か割高かと言われると…今のご時世でゲーム機に3万円は割高ですね。
任天堂は本当は30,000円で価格発表したいところですが、3DSの苦い経験から30,000円とは発表すると3DSの二の舞になることが市場調査で分かっているのでしょう。今は市場の反応を見て戦略を練っている最中と言うことでしょうか。いえ、おそらく違います。25,000円にする腹は決めているはずです。
ちなみに過去の任天堂の据え置きゲーム機の発売当初の価格を調べてみました。
ゲーム機名 | 当初の価格 | 発売日 |
ファミコン | 14,800円 | 1983年7月15日(金) |
スーパーファミコン | 25,000円 | 1990年11月21日(水) |
NINTENDO64 | 25,000円 | 1996年6月23日(日) |
ニンテンドーゲームキューブ | 25,000円 | 2001年9月14日(金) |
Wii | 25,000円 | 2006年12月2日(土) |
どう考えても25,000円が任天堂の目指す価格ラインにしか見えません。
それでも現時点で25,000円と発表できないのは25,000円で販売することで3DSとWii Uのダブル逆さやで赤字もダブル、という市場評価を回避したいのではないでしょうか。3DSの好調で黒字化にメドがたち、市場にその意識が浸透したところでWii Uを25,000円で販売開始し2013年3月期決算は3DS分回復の黒字とWii U逆ざやの赤字で差し引きゼロもしくは若干の黒字を目論んでいるのだと思います。