ソニーはPS3が高額でXbox 360の1年遅れだったことを「一切後悔していない」

Kotakuで、SCEAハードウェアマーケティングディレクターJohn Koller氏がPlayStation3発売の時期や価格について後悔するようなことは一切ない、と発言したことを伝えていました。

今でこそ結果を残していると言えるPlayStation3ですが、2005年に発売されたXbox 360の1年遅れで登場し、高額(45,000円〜55,000円)なゲーム機だったことから発売当初は伸び悩んでいました。その後PS2互換機能を捨てコストを削減し、値下げを繰り返して今に至ります。

Xbox 360が強い北米では、PS3が500ドルから600ドルに対してXbox 360は300ドルから400ドル、性能としては劣るWiiが250ドルであり、独自の価値観をゲーム機に持ち込んだ任天堂と、適度な価格で先行して発売したXbox 360にPS3は遅れをとったことが反省材料としてソニー社内にはあってもおかしくありません。

ところがJohn Koller氏はソニーがとってきたそういった戦略に対し、全く後悔してはおらず逆に良いサイクルだったとした上で、ゲームを発売するパブリッシャーに同じ質問をしても同じ答えが返ってくるだろうと全面的に過去の戦略を肯定していました。それが今後のPlayStationの行く末を示している、とPS4でも同じような戦略で行く可能性をも示唆しています。

一見強がりにも見えるそのコメントですが、要するに現状は安定しているからこそ言えるコメントだとも受け取れます。

裏を返せば、John Koller氏が直接明言した訳ではありませんが、Xbox 360に一年遅れたことと、発売時の価格が高額だったことの2つが今世代のソニーのポジションを決めた犯人だという認識は持っていると言えます。本来であればPlayStation4への教訓として、次期Xboxと並んで価格的にも高くはない程度で2013年中に次世代機を発売する方針を決めてもおかしくはありませんが、無理のない範囲でそれなりに結果を残せたPS3を踏襲しようとしているからこそ、John Koller氏の上司でもあるSCEAのCEO Jack Tretton氏が目指すべきゴールはベストなマシンを作ることでライバルに先んじて発売することではないとして、マイクロソフトの次世代機より先に発売することを目指してはいないと発言したのかもしれません。

ユーザーとしては設置スペースが必要な据え置きゲーム機は何種類も購入するわけにはいかないので先に発売された方を購入する可能性の方が高く、逆に後で発売されるゲーム機に対し購入意欲をわかせたいのであればその情報だけは早めに公開しておいて欲しいとは思います。

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