WSJ日本版で、次期PlayStationはプロセッサをAMDから購入し、2013年の発売を目指して開発中であると伝えていました。
PlayStation 3はソニーがIBMや東芝と協力して開発と製造を行ったCellプロセッサの高コストが原因で発売当初につまづいたことが製造コストが下がるまで時間を要した直接の原因となり、本体価格が製造コストを下回る逆さや状態が長く続いていました。
その「苦い経験」から次期PlayStationでは汎用プロセッサを使うという噂は既にありました。今回WSJが独自の関係筋から得た情報として、ソニーはよりコストのかからないアプローチでプロセッサーやグラフィックチップをAMDから購入する見込みで来年の発売を目指し次世代機を開発中だと伝えています。
昨年までプレスカンファレンスのステージに立っていた平井一夫氏は、ソニー歴代CEOとしては初めてアメリカ ロサンゼルスで開催中のE3へ足を運んだそうです。平井氏はゲーム事業をソニーの3本柱の一つとしていることからも分かる通りPlayStationを非常に重要視しています。ステージに立つ予定もないのに直接E3の会場に足を運んだことがそれを証明しています。
最近はスマートフォンなどでのカジュアルゲームやソーシャルゲームに押され気味の従来型ゲーム機ですが、ソニーとしてはゲームを事業の柱として捉えているためPlayStationの刷新でかつての勢いを取り戻す計画です。そのためには失敗は許されない、そんな思いがマイクロソフトに先んじて次世代機を出すことはしないという慎重な姿勢に現れていると言えそうです。
なお、SCE社長兼グループCEOのAndrew House氏は、PS Vitaでは逆さや状態が現段階でも「それほど長くならない」と表現していることから値下げの必要性に迫られていないことを示唆するとともに、海賊行為との戦いで進展がみられたためPS3がようやく中南米やアジアの途上国に参入しつつあるとして、現在のPS3のセキュリティに自信をのぞかせていました。ソニーとしてはPS3のセキュリティが破られることはもう想定していないのかもしれません。