Gamesindustryで、ソニーはGaikaiが提供するPS3向けのストリーミングによるクラウドゲーミングサービスでPS2やPSOneタイトルの後方互換性を実現する計画だと伝えていました。
ソニーがE3でクラウドゲーミングを発表するかもしれないとの情報がありましたが、その内容はGaikaiなどのクラウドゲーミング会社との提携発表であり、ハードウェアの性能が問われないためゲーム専用機にとっては存在価値を無くしかねないサービスを積極的に取り入れることに疑問を感じていましたが、その疑問点が一気にクリアされた印象です。
Gameindustryが得ている情報によると、このクラウドゲーミングサービスはファーストパーティーのゲーム、つまりSCE製のゲームを提供するもので、サードパーティーパブリッシャーに対してもラインナップ提供を可能にするという内容のようです。つまり、PS2/PSOneの過去のタイトルのプログラム本体をインターネット上のサーバーで実行し、プレーヤーはインターネットストリーミング放送のようにサーバーから送られてくる画面を通してそのゲームをプレイする技術を利用してPS3でPS2/PSOneの後方互換を実現するという内容のようです。
現時点ではクラウドゲーミングでサポートされる機器がPS3以外のソニー製品(テレビやタブレット)も含まれるのかは不明です。
PS3では発売初期にはPS2互換をハードウェアで実現していましたが、それが本体価格の高コスト化に直結していたことから現在ではPS2に対する後方互換性を持たないPS3のみが販売されています。PS2への互換性ですらハードウェアエミュレーションでしか実現できない上に高コストであり、ソフトウェアエミュレーションはパワー不足となると、次世代のPlayStation 4では後方互換性実現にかなりの疑問符が付くところでした。この問題がインターネット環境さえあれば実現できるクラウドゲーミングサービスで実現できるとすると次世代機での後方互換の見通しも立つ可能性が出てきたと言えます。
PS Vitaについての言及はありませんが、ストリーミングサービスを利用するのであればPS VitaでもPSNで販売されていないPSPタイトルをプレイすることも理論的には可能ですし、PS3/PS2/PSOneタイトルも不可能ではありません。もちろんゲーム機自体の存在意義を確立するためには過去のゲーム資産を活用する範疇に留めるだけだと思われますが、プラットフォームにこだわる必要性が無くなる日もそう遠くないのかもしれません。