インターネットポータル大手のヤフーが、同社のYahoo!オークションにおいてマジコンの取引に関する注意喚起文を発表していました。
現時点では違法ではないマジコンですが裁判の結果次第ではオークションで取引禁止している事項に該当するものとして扱うことになります。その上でマジコンは出品者だけでなく落札者にも法的責任が追求される可能性があると言及していました。【記事】
「マジコン」の取り扱いについて
(2009年1月21日)
いつもYahoo!オークションをご利用いただき、誠にありがとうございます。
報道などにもございますとおり、任天堂株式会社ほかゲームメーカー数十社により、いわゆる「マジコン」の輸入・販売を行う5社に対し、不正競争防止法に抵触するとして、販売の差し止めを求める民事訴訟が提訴されています。
これらの物品やその販売行為の違法性については、訴訟によって明らかになるところです。
利用規約にもございますとおり、Yahoo!オークションをとおして違法な商品を販売したり、違法行為をする事は当然禁止しています。また、出品や落札を含む、すべての利用は利用者の責任と判断のもと行っていただくことが前提です。
現在、「マジコン」を取り扱っている出品者や落札者においては、今後、法的責任が追及される可能性があります。取り扱いについては慎重に判断くださるようお願いのうえ、ご注意申し上げます。
なお、いわゆる「マジコン」で利用するため、ソフトウエア(ROM)を不正に複製したり、複製したソフトウエアを販売する行為は、著作権法上の違法行為に該当します。刑事、民事の法的責任を追及されることになりますので、あわせてご注意ください。
■ 参考リンク(報道)
* 「マジコン」輸入販売差し止め求め提訴 任天堂やゲーム会社、「断固たる措置」(ITmedia News)
* 任天堂、複製したDSソフトを起動する「マジコン」販売業者を提訴(CNET Japan)
* ニンテンドーDSのコピーソフトとマジコンを販売していた男性らが逮捕(CNET Japan)
Yahoo!オークションは、これからもご利用の皆様により良いサービスを提供してまいります。今後ともご理解とご協力をお願いいたします。
不正競争防止法に基づき販売が違法であると判断された場合、Yahoo!オークションとしては取り扱い禁止に舵を切るのは予想されうる範囲です。
そして司法判断の結果によってオークションで販売する側が法的責任を追求されるのも分かります。それが日本の司法です。
問題は落札者側にも法的責任が問われることを言及している点です。
不正競争防止法に基づく輸入販売差し止めを求めた訴訟において購入まで違法であるという拡大判決が出るとは考えにくいですが、判決文の解釈でマジコンを違法な商品であると判断した場合、その判決に基づく次の一手がもしかすると存在するのかもしれません。
ここ数日間で、マジコン販売から一切手を引くと急遽公表したショップも出てきています。原告側がなんらかの動きを見せた可能性が相当高いと思われます。
マジコンはHomebrewを楽しむ物であると同時に、バックアップも動作するため違法行為の温床となっています。マジコンがなくなると自作アプリ環境が奪われます。iPhoneのようにニンテンドーDSiショップで自作アプリをダウンロードできる仕組みを構築してくれれば嬉しいのですが。