GitHubで、Ryan M(Grimdoomer)氏がXbox 360をソフトウェアハックすることができるハイパーバイザーexploit Xbox360BadUpdate v1.0をリリースしていました。
Xbox360BadUpdateはXbox 360の最新ダッシュボードの17559で動作します。
Ryan M氏はXbox 360のハイパーバイザーexploitを所有していることを公表していました。
Xbox360BadUpdateを実行するトリガーにはRyan M氏が公開した『Tony Hawk’s Pro Strcpy』シリーズを利用して任意のコードを実行できるようにするTonyHawksProStrcpyと同じexploitを利用しますが、現時点で対応しているのは『Tony Hawk’s American Wasteland (NTSC)』のみとなっています。
Xbox 360はハードウェアを物理的に改造するハードウェアMODばかりでしたので、ソフトウェアMODは初めてではないでしょうか。Xbox 360を起動する都度発動させなければならないというもので、成功率3割かつ起動に20分かかるのは前回から変わっていません。
Xbox360BadUpdateの技術的詳細についてはRyan M氏がブログで公開しています。
Xbox360BadUpdateを使ってできることは、非署名のxexファイルを実行できるようになるだけです。Xbox 360にはHomebrewコミュニティが存在しないためHomebrew起動は理論上は可能ですが事実上実現できていません。
もしXbox 360にソニーや任天堂コンソール並のHomebrewコミュニティの規模と歴史があれば、『Tony Hawk’s Pro Strcpy』シリーズ以外のセーブデータexploitも次々と発見され、Homebrewローダー開発やバックアップローダーなども開発されただろうと思います。
Xbox 360にはシーンメンバーが少ないのでRyan M氏が今後中心になってコミュニティを確立していくしか展開がないのではないかと思いますが、残念ながらRyan M氏は「これで一旦引退する」としています。
And with that I’m retiring from console hacking, at least for the foreseeable future. I’ve learned all I wanted to learn and hacked all I wanted to hack, on to new avenues…
— Ryan M (@Grimdoomer) March 3, 2025