任天堂 訴訟のための海賊行為をする人物特定はインターネット空間の活動追跡から

IGN Jaoanで、任天堂は海賊行為をしている人物を提訴するための個人特定を掲示板などから追跡していたことが明らかになったと伝えていました。

legal action

任天堂がNintendo Switchでの海賊行為を助長しているとしてMODチップやMig Switchを販売しているModded HardwareとRedditで r/SwitchPiratesのモデレーターをしているArchbox氏をワシントン連邦裁判所に提訴しました。

当時任天堂は、違法コピーによる海賊行為を広めている張本人として2人(Modded Hardware:アメリカミシガン州在住のRyan Daly氏とArchbox:アメリカアリゾナ州在住のJames Williams氏)の個人を特定した上で提訴しています。

バンドル名などの仮名を使いインターネットを介して活動している限り個人を特定するのは簡単ではないはずです。これまで提訴するために個人を特定できた経緯については明らかになっていませんでしたが、実は地道な民間捜査により特定に至っていたことが訴状から明らかになりました。

任天堂はアメリカのロサンゼルス、ニューヨーク、ワシントンD.C.にオフィスを構える法律事務所Mitchell Silberberg & Knuppに海賊版ゲームを販売しているオンラインストアの調査を依頼したところ、まずArchboxというユーザーにたどり着き、Switch関連のハッキングトピックの海外掲示板Redditモデレーターであることを突き止め、その投稿内容を追いかけてArchboxがJames Williams氏だと特定しました。

次にJames Williams氏が複数のメールアドレスで複数のニンテンドーアカウントを所有していることが分かり、そのニンテンドーアカウントで任天堂がへ修理依頼を2件していたことが発覚、配送先からアメリカアリゾナ州の住所が特定されました。

最後の最後は任天堂が持っている個人情報と照合して個人を特定したことになります。最近のゲーム機はアカウント作成が必須であり、アカウントには二段階認証で契約に個人情報が紐付いている携帯電話番号も使われてたりします。アカウント登録に必要なメールアドレスが分かってしまえば、確かにデータを持っている事業者にとって個人の特定はそんなに難しいことではないでしょう。

いくら匿名での活動が可能なインターネット空間であっても、活動の幅を広げれば広げるほど個人を特定する足跡をその分残すことになりますね。

なお、肝心の裁判はJames Williams氏が期限内に法廷で抗弁しなかったため、任天堂の主張が認められる判決が下されたそうです。

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