Xで、notnotzecoxao氏がPS4/PS5シーンを去ることを検討中であることを表明していました。
I am considering leaving the scene. I am currently unemployed and already spent several of my funds trying to help the development of the ps4 and ps5 scenes, proof of that being the testkits delivered to @flat_z , @SpecterDev and @LightningMods_ , and i am considering forfeiting
— Jose Coixao (@notnotzecoxao) November 13, 2024
notnotzecoxao氏の本来の名前はzecoxao氏でしたが、X(ツイッター時代から利用)の今のアカウントがnotnotzecoxaoですので、ここではnotnotzecoxao氏と呼称します。
「シーンを去ります(引退します)」と言うコメントはゲームハックシーンで何度も見かけます。その殆どがゲーム機ハックで得られる名誉の奪い合いによるもので、「やってられっかこんなこと」とやめていくパターンが多いです。
notnotzecoxao氏は随分以前からPlayStationシーンで活躍していますが、本人が何かを発表するというよりも、こう言うのが発表されたから試してダンプしてみたから解析してね、のようなサポートの役割が目立ちました。
そんなnotnotzecoxao氏がここに来て引退検討宣言をしました。
notnotzecoxao氏が引退検討宣言をするに至ったのには、単なる名声の奪い合いのような話ではなく結構深刻な話でした。
先に述べたようにnotnotzecoxao氏はシーンメンバーのサポートが活動の主流になっています。それもコストがかかるサポートをしていました。
まず、notnotzecoxao氏は現在地シーンで中心メンバーとして活躍中のflat_z氏やSpecterDev氏、LightningMods_氏にPS4のテストキットを提供しています。テストキットは誰でも購入できるものではありませんし、無償で配布されているものでもありません。
一般的にテストキットは開発者向けですので普通は購入できません。 notnotzecoxao氏は比較的容易にそれが手に入れられるルートを知っていたのでしょう。
つまり、決して安くはないテストキットを私財を投じて入手しては他人に配ってしたのです。
そこに
・テストキットの関係で数回詐欺にあった(多分自分が購入時ではないかと思います)
・失業した
・父親が定年退職するこれから2年の間、母親の面倒を見なければいけない
といった不運が重なり、もうやめよっかとなったようです。失業したのに家族の面倒見ないといけない上にシーンのためにコスト負担するのはちょっともう無理、という感じのようです。
notnotzecoxao氏がXにこの投稿をした後、実はシーンメンバーが多数notnotzecoxao氏に寄付をしました。notnotzecoxao氏が謝辞を述べる投稿を相次いでしていました。みんなnotnotzecoxao氏のシーンへの貢献を知っているので、恐らく引退検討の一番の要因であるであろうお金の問題を寄付という形でnotnotzecoxao氏に提供する自体が相次いだのです。notnotzecoxao氏は寄付してくれないなら辞める、などの発言はしていないのに自発的な寄付が続々と集まりました。ハックシーンも捨てたもんではないですね。
シーンへの支援をしてきたnotnotzecoxao氏が逆にシーンからの支援を受けた格好になりました。引退検討したnotnotzecoxao氏ですが、しばらくは今まで通り活動を続けるのではないでしょうか。