任天堂が、スマートフォン向けアプリ『どうぶつの森 ポケットキャンプ』のサービスを2024年11月29日(金) 0:00(日本時間)をもって終了すると発表していました。
『どうぶつの森 ポケットキャンプ』は2017年11月21日からサービスを開始した基本プレイ無料のスマホアプリです。『どうぶつの森』をスマホ向けにアレンジしたゲームで、課金などで手に入るリーフチケットやイベントクリアで手に入れることができる家具や衣服などを使って自分のキャンプ場をアレンジして楽しむ緩いゲームです。
実は『どうぶつの森 ポケットキャンプ』はサービス開始当初からこつこつ無課金でプレイしていたお気に入りのゲームでした。
ずっと無課金ながらレベル362、リーフチケット4386枚(あまり使いませんでした)、お金は表示上限(実際いくら持っているのか自分でも分かりません)です。プレイしている人にはどのくらいどっぷりだったのか伝わると思いますが、ほぼ毎日3時間おきに何かしらプレイし続けていました。
先日『8番出口』くらいしかプレイしてないと書きましたが、それはゲーム専用機の話でスマホアプリは
『どうぶつの森 ポケットキャンプ』(割とガチ)
『ポケモンGo』(割とガチ)
『パズドラ』(1日1回ログインとちょっとだけプレイ)
『魔法使いと黒猫のウィズ』(1日1回ログインと月イチの大魔道杯のみ)
をプレイしてます。基本無課金です。
実際サービス終了に伴う影響は公式発表を見てもらえれば分かるのでここでは紹介は省きますが、今回の記事はタイトル通り、どうぶつの森の力をもってしても任天堂が基本プレイ無料サービスを維持すること断念するに至った理由について考えてみました。
任天堂も営利企業である以上利益を出せない事業を継続することは困難です。単に任天堂のファンを増やして将来への投資を行うつもりであれば利益を生まなくても問題はありませんが、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』は有料でリーフチケットを販売したり、サブスクを用意したりというマネタイズを考えたゲーム内容になっているので「儲からないならサービス維持できない」類いのゲームになってしまいました。
マネタイズもサービス開始当初はリーフチケットというゲーム内通貨の販売のみでしたが、途中で月980円/360円のサブスクを導入し、あまり契約者が増えなかったのか途中で月120円もコースを出してきました。私には響かなかったのでそのサブスクは利用していません。
『どうぶつの森 ポケットキャンプ』はサブスク契約含め、課金しないと面白くないのかというとそんなことも全くなく、無料の範囲内でも十分遊べます。ゲームの設計を無料でも楽しめるようにしたからでしょう。
そのせいで、課金しなくても困ることなく楽しくプレイできてしまいます。
ゲーム内通貨のリーフチケットも無課金で少しずつ手に入ります。何が何でも家具や衣服をフルコンプしようとしなければリーフチケットを使う必要もありません。プレイするユーザーを増やそうとすればするほど無課金プレイを推奨する形になり、マネタイズが上手く機能しなくなっていました。定期的に絶え間なく3つのイベントを順番に用意して、その都度イベントで配布する新しい家具や衣服も用意して飽きさせないような工夫もしていましたが、その準備のためにかなりのコストを掛けていたことも負担だったでしょう。
基本プレイ無料でユーザーを獲得しようと工夫すればするほどマネタイズが効果的に行えない悪循環に陥り、サービス打ち切りの選択をせざるを得なくなったというのが『どうぶつの森 ポケットキャンプ』の実情ではないでしょうか。
協業している、モバイルゲームに強みを持つDeNAとゲーム開発のノウハウに長けた任天堂をもってしてもサービス継続は困難だったことになります。基本プレイ無料はユーザーにとっては嬉しいシステムですが、そのコンテンツを提供する側からする中々にハードルが高い仕組みです。『どうぶつの森 ポケットキャンプ』サービス終了は基本プレイ無料の限界を露呈してしまいました。ヘビーユーザーからすると残念のひとことです。
任天堂IPの拡大というテーマにおいて、スマホゲーに頼らずとも他の手段が沢山出てきましたからね
個人的には、任天堂子会社のNDCube東京スタジオが約10年間このゲームの開発に拘束されていたので、ようやく解放されて良かったですね、という思いです