TheVergeで、ソニーが発売すると言われているPS5の高性能版PS5 Proについてソニーは開発者に対しレイトレーシングのサポートを推進するべく、夏までにゲームを準備するよう求めていると伝えていました。
最近PS5 Proの情報流出が著しくなっています。
流出情報によると、レンダリング45%高速化、レイトレーシング性能はベースモデル比で最大3倍、スペクトラル超解像は最大8K解像度に対応し、高性能を活かすタイトルに関してもPS5 Proのスペックを活かす「PS5 Pro ENHANCED」ラベルの開発要件が明らかになっています。
これらの情報はすべて開発者向けにソニーが公開した情報のようで、Moore’s Law is DeadチームがYouTubeで流した話がベースになってきましたが、今回TheVergeでは「まもなく発売されるコンソールのスベックに関するフルリストを入手した」として、そのフルリストに書かれていた情報を公表しました。形としてはPS5 Pro情報まとめになっています。
PS5 Proはコードネーム「Trinity」として年末までには発売予定です。ソニーの計画に詳しい情報筋によると、開発者はレイトレーシングの改善に重点を置く形で、自社のゲームがPS5 Proと互換性があることを確認するよう現時点で求められているます。
CPUは少し高速化されるだけですがGPUは標準モデル比で45%高速化強化され、PS5 Proではレイトレーシングを有効化してゲームのレンダリングを行うため、タイトルによって名より高解像度・高フレームレートになります。
ソニーは開発者に対し、PS5 Proではレイトレーシングをはじめとしたグラフィック機能の活用を推奨し、結果強化される場合にはTrinity Enhanced(PS5 Pro Enhanced)のラベルを使用することができるようになります。
TheVergeが入手した文書の中に「PS5 ProはPS5のハイエンドバージョン」との記述があることから、PS5 Pro発売後も標準モデルとしてPS5の販売は継続される可能性があります。
ハードウェアとして改良されるのはGPUで、CPU自体は標準モデルと同じですが、高クロックで動作する新しいモードが搭載されます。開発者向け文書の中には「Trinity には3.85GHzのCPUクロックをターゲットとするモードがあります」との記載があり、3.5GHzの標準モードと3.85GHzの”High CPU Frequency Mode”のいずれかが選択できます。
“High CPU Frequency Mode”では電力が多くCPU側に与えられますが、その場合GPUへの電力が少なくなりGPUのパフォーマンスは約1.5%ダウンクロックされ、パフォーマンスは約1%低下します。
PS5 Proでは、開発者向けにシステムメモリにも変更が加えられました。PS5の標準モデルのメモリは448GB/秒ですが、PS5 Proでは28%増の576GB/秒となります。PS5 Proではメモリシステムが効率化されるため、帯域幅の増加は28%を超える可能性があります。
PS5 Proではゲーム側が標準モデルの12.5GB割り当てに対して追加で1.2GBのシステムメモリを使用できるようになるため、合計で13.7GBとなります。
メモリの帯域幅増加と割当量の増加は将来最大8K解像度をサポートするPlayStation Spectral Super Resolution(PSSR)というアップスケーリング・アンチエイリアシング技術のサポートに使われます。またPS5 Proには300TOPSの8ビット演算をサポートする機械学習向けのカスタムアーキテクチャがビルトインされます。これもPSSRサポートのために利用されます。
今回の情報のうちPS5 Proのスペックに関するものは過去にリークされた情報と一致するもので目新しい情報はありません。Moore’s Law is Deadチームがリークした情報が事実だったことをTheVergeが確認しただけですので当然といえば当然ですが、開発者向けに出回っていた資料の入手が容易になってきている状況に変わってきていると言えます。ソニーからの正式発表がないだけで、発売に向けての準備は着々と進んでいる状況がうかがえます。
[追記]
Moore’s Law is Deadチームの動画が「Sony Interactive Entertainment から著作権の申し立てがあったため削除されました」と表示されアクセスできなくなっています。ソニーが本腰を入れて潰しにかかっていることからもリーク情報が本物だった可能性がますます高まりました。