ハッキング情報含むディープ系テクノロジーなどを扱うメディアであるAfter Time Xというサイトで、X(旧ツイッター)公式アカウントのフォロワーから提供を受けた情報としてNintendo Switchでバックアップゲーム起動ができているFlashcartの動画を公開していました。(Asimovさん情報ありがとね)
Exciting news for the Switch scene
We have obtained from one of our followers an exclusive video from an upcoming product this person is a beta-tester for.
Apparently a "flash cart" type device is coming pretty soon for the #NintendoSwitch which supports all firmwares, all… pic.twitter.com/BsOtRzMkMN
— After Time X (@AfterTimeX) December 22, 2023
フォロワーさんから今後発売予定製品という素敵なビデオの提供を受けました。そのフォロワーさんはその製品のベータテスターです。
どうもNintnendo Switchの全ファームウェア、全ハード、全リージョンに対応したFlashcart系のデバイスが近々発売されるようです。待望の製品ではありますが、若干疑わしいので証拠を見せてくれと依頼したら、すぐに動作の様子を撮影した動画を送ってくれました。完全に本物のようです。
製品としてはすでに発売の準備ができていると言っていました。初期ロットは2024年の1月にも発送するようです。となると、近いうちに詳細が明らかになるでしょう。詳細情報も提供してもらえることになっていますので、このデバイスの最新情報を知りたい方は是非After Time Xをフォローしてください!
After Time Xサイトに掲載されている文章もXの中身と同一です。
そのフォロワーさんは誰だ?と思って調べようかと一瞬思いましたが4000人以上いるのでやめました。余談ですがAfter Time Xの存在を私は存じ上げませんでしたが、私はAfter Time Xさんにフォローされていました笑
ただ、After Time Xさんにフォローされていたことを知った時に強烈な違和感を感じたのです。それが後述する推測に繫がったわけですが。
まず動画の中身ですが、Flashcartではありますがカートリッジを抜き差しする度にゲームが入れ替わるようです。ゲームローダーのようなものはなく、そのままゲームカートリッジとして認識されているように見えますね。もちろん起動も純正カートリッジのようにできています。Flashcartの名称は明かされていませんので不明です。
最初の方にでてきますがFlashcartにはmicroSDカードが挿入されています。ゲームデータ自体はmicroSDカードに保存されているようです。
このFlashcartはSwitchの初期モデルも有機ELモデルもLiteもサポートするようですので、純正ゲームカートリッジをエミュレートしているのでしょうか。純正のOS上で動いており、ローダーがないのでHomebrew起動には現時点では対応していないようです。
今まで何の情報も出てこないまま完成度の高いFlashcartが既にベータテスター向けにサンプルが配布されていることが驚きです。著名なシーンメンバーに協力者がいればここまで極秘に開発が進むことはないでしょう。
ここからは完全に憶測の域を出ない推論を述べます。
著名なシーンメンバーがいないのにバックアップ起動までやってのける技術を持つチームは過去に1つだけ存在しました。
Team Xecuterです。
Team XecuterはNintendo Switch向けのMODチップがきっかけでメンバーが逮捕されましたが、結局広報を担ってたGary Bowser(GaryOPA)氏だけが懲役刑を受けたものの(現在は刑期を終え釈放されています)、他のメンバーは現状普通に暮らしています。つまりTeam Xecuterの開発関係者は全員活動可能な状況です。元Team XecuterのメンバーがこのFlashcartの開発に絡んでいると考えるとすべての辻褄が合います。
このFlashcartのことを報じたAfter Time Xですが、そのFlashcartのテスターが健全かつ著名な既存メディアではなくAfter Time Xというサイトを情報提供先に選んだことに対してかなり違和感を感じました。
aftertimex.comというドメインを調べてみたところ、ドメインはNameCheapで2023年9月1日に取得されていました。Xの@aftertimexアカウントも2023年9月に作成されています。つまり、まだ運営開始から4ヶ月目なのです。そんな新参サイトにベータテスターが情報提供するのは明らかに不自然です。
かつてMaxconsoleというアングラ情報も提供するディープ系テクノロジーなどを扱うメディアが存在しました。そのMaxconsoleは実はTeam Xecuterの運営で、まるで情報提供を受けたかのごとく振る舞ってTeam Xecuterが開発したFlashcartなどの情報を自作自演で流していました。
After Time XにはMaxconsoleと同じ匂いを感じます。フォロワーのベータテスターなどというのは実在せず、Team Xecuterの残党(というよりGary Bowser氏以外のメンバーの中の誰か)による、単なる自作自演の宣伝ではないかというのが私の見立てです。
[追記]
Forward DNS: www(.)aftertimex(.)com, aftertimex(.)com, phoenix(.)garyopa(.)com …
Only took 8 months… That's gotta be a record lmao
— Mike Heskin (@hexkyz) December 23, 2023
最近はご無沙汰ですがSwitchのCFW Atmosphereの開発メンバーでもある、Switchシーンでは著名なhexkyz氏がaftertimex.comとgaryopa.comが同じサーバーで動いていることを見つけました。偶然の可能性は排除できませんが、Gary Bowser(GaryOPA)氏と同じドメインは偶然でしょうか。
調べたところ
aftertimex.comは156.154.132.200
garyopa.comも156.154.132.200
でした。
xecuter.comは別サーバーのようですが。
[追記2]2023.12.28
製品名はMig Switchであることが明らかになりました。
手袋指紋隠しか?