GitHubで、AbkarinoMHM氏がEgyCnq氏との共同開発でPS4のsysconフラッシュメモリーのダンプや書き換えなどPS4モディファイやリペアなどをPCのCOMポートを利用して行うことができるユーティリティPS4 Syscon Tools v1.0.1をリリースしていました。
https://twitter.com/AbkarinoMHM/status/1673670523874574341
https://twitter.com/egycnq/status/1673670093279047681
PS4 Syscon ToolsはPS4でシステム起動の制御や署名チェックなどを行うためのSysconチップのデータを改変するためのツールです。書き換えを行うハードウェアはマイコンボードTeensy++ 2.0からTeensy 4.0までを利用します。Teensy側の実際書き換えを行うSyscon Flasherと、Teensyとの通信を行うためのWindows PCクライアントから構成されています。Sysconの書き換えができるため、PS4の修復やダウングレードが可能になります。
PS4 Syscon Toolsでできることは
・Syscon Flashのダンプおよび書き込み、消去
・Sysconデバッグモードの有効化
です。
簡単に言うと、マイコンボードをチップ書き換え専用にしてPC経由でデータを流し込むイメージです。
と書くと簡単にできそうに感じるかも知れません。以前紹介チュートリアル動画にさらっと出て来るのでわかりますが、これはハードウェア改造の類いです。
EgyCnq氏かツイートで言及していますが、Sysconチップとのハンダ付けが必要です。
https://twitter.com/egycnq/status/1673670921704407042
一般的なエンドユーザーでこれを見て「よし、やってみよう」となる方が多いとはとても思えませんが、書き換えが比較的容易に安価で(Teensy 4.0で5000から6000円程度)できるようになったことはPS4シーンにとっては大きな動きです。
[追記]
BwE氏によると、PS4 Syscon Toolsでは独自のシェルコードを使ってユニークなものを開発したことを称賛しつつも、この方法ではチップをbrickさせてしまうものだと指摘。PS4 Syscon Toolsはデータを正しく消去したり検証したりができていないとしています。
https://twitter.com/BwE_Dev/status/1673842101048709122
その意見に対し、AbkarinoMHM氏はそれが間違った使い方をしているからだとしてBwE氏に対し正しい方法で使う方法を勉強した方がいいと反論しています。
https://twitter.com/BwE_Dev/status/1673842101048709122
いずれにせよ、チップの中身を書き換えることは100%安心安全な作業ではないことには留意する必要があります。