GitHubで、SciresM氏がFusée Gelée(NVIDIA Tegraプロセッサの脆弱性を利用し起動時に任意のコードを実行するcoldboot exploit)を利用したりModチップを利用したりすることで起動することができるNintendo SwitchのカスタムファームウェアAtmosphère 1.2.0(pre-release) f7f83b474をリリースしていました。
Happy June 15th! Atmosphere 1.2.0 is now in pre-release: https://t.co/VE3k9P8rZI
Some boot improvements (and OLED model fixes), and too much under the hood for me to try to summarize here.
I hope you all enjoy! :)
— Michael (@SciresM) October 16, 2021
bootの改善(とOLEDモデルの不具合修正)、そして要約するのも大変な内部の改良です。
要約するのも大変な内容の概要は以下です。機能追加改善的なものはほぼありません。
・最新の公式版のディスプレイ/バッテリー管理の動作を反映したbootの更新によるOLED Switchへの対応。bootを更新しておけばAtmosphereの旧バージョンをOLED Switchで起動したとしても不具合は回避できる
・ターゲットファームウェアシステムの変更によりブートローダが実際のターゲットファームウェアでなくても利用可能に。ブートローダが要求する条件の簡素化によりfuseeを使用してemuMMCを起動する際の速度が大幅に向上し、ファームウェア検出の不具合が修正される。
・動的リソース制限決定ロジックを最新の公式版動作を反映させるためpmに実装。これにより古いバージョンのファームウェアでのリソース制限が簡素化。
・コードのリファクタリングによりAtmosphereライブラリ変更。Homebrewはアップデートが必要
・Mesosphere更新により最大16KBのカーネルメモリ削減
・公式のロジックを反映させたsplとloaderのシステムモジュールのリファクタリング
・sfとtipcのipcサーバーコードを公式のロジックを反映するよう更新
全体的に、現時点で最新バージョンである13.0.0の動作に近づけ、OLED Switchに対応したというところでしょうか。
今回はプレリリース版です。問題がなければこのまま正式版としてリリースされます。
[追記]
GitHubで、TeJayH氏がNintendo SwitchのカスタムファームウェアAtmosphere 1.2.0(pre-release) f7f83b474で非署名NSPや変換XCIをインストール・起動するために必要な署名パッチpatches(sigpatch) 13.0.0-1.2.0-preをリリースしていました。