YouTubeで、Nintendo Switch(有機ELモデル:通称Switch OLED)にTeam XecuterのMODチップSX CoreのクローンであるHWFLYを取り付けた羊羹爸爸(ようかんパパ)氏がSwitch OLEDでHekateおよびAtmosphereを起動できたことを報告する動画を公開していました。(liyuqiさん情報ありがとね)
動画のSwitch OLEDで起動しているのは現時点での最新版であるhekate v5.6.3とNyx v1.0.8(細かいことを言えばHekateのGUIであるNyxですが)で、その後emuMMC(ファームウェアは13.0.0)から現時点での最新版であるAtmosphere 11.1.1が起動できているのが分かります。
前回はHekateは正常に起動していませんでしたが、今回はHekateの開発者であるCTCaer氏が協力してHekateをSwitch OLEDに対応させたそうです。Hekateのソースコードにはそれらしい変更はコミットされていないのでCTCaer氏は直接羊羹爸爸氏とやり取りしたのかもしれません。
SciresM氏はバッテリーの設定が実装されていないので当面Switch OLEDでAtmosphereを起動しないよう呼びかけていましたが、今回起動しているAtmosphereがどういう状態なのかについての言及はされていないので不明です。少なくともAtmosphereの公開されているコミットにそれらしいコードはありません。そもそもSwitch OLEDのために用意されたバッテリーの制限ルールへの対応がされていないだけなのでAtmosphereを起動させること自体に問題があるわけではないと思われますので特に何もしていないのかもしれません。
ただしMODチップHWFLYの取り付け方法も公開されていませんし、HWFLYの販売行為がいつ法的措置の対象になってもおかしくないのでHWFLYを入手すること自体困難だと考えておいた方がよいでしょう。
総合的に判断すると、現状Switch OLEDでHekateとAtmosphereが起動したとしても現時点で一般ユーザーには事実上縁がない話ということになります。それよりも世界的な半導体不足が解消に向かってSwitchのSoC Marikoが変更され、ついでにスペックアップ(4K対応とかも)される日が来るかの方が気になります。あの任天堂が望んでMarikoさんに新作の再主演を期待したとはとても思えないからです。