Wiidatabaseで、Maschellが発見したWii UのColdboot exploitであるFailSTを実用化したAroma(アロマ)を紹介していました。
昨年12月にWii UのDSバーチャルコンソール内のROMローダーの脆弱性を利用したWii Uの新しいColdboot exploitであるFailSTをMaschell氏が発表しましたが、実はまだリリースされていません。その情報を伝えたのはWiidatabaseでしたが、今回WiidatabaseがMaschell氏から開発中のもののプライベートベータ版を入手してその内容を伝えました。
開発中のもの、それがAroma(アロマ)です。FailSTを実用化したものです。
今までのWii UハックはHaxchiを利用してきました。
HaxchiはブラウザアクセスしてDSのゲームを犠牲にしてHomebrew Launcherに入れ替えるという手間が必要でしたが、この面倒さをなんとかしようと3年(!)かけてチャレンジしたのがMaschell氏で、その結果がAroma(アロマ)です。
Aroma(アロマ)という名前は、様々な香りを調合、例えば必要であればFTPサーバー機能も統合したりなど自分で「香りを調合できる」仕組みから付けられたようです。カスタマイズ可能なHomebrew環境を構築できます。
特徴としては、
・現時点でのWii U最新ファームウェアに対応
・コールドブートに対応
・バーチャルコンソールゲーム不要のため無料で使える
・Wii Uメニューから直接Homebrewをロードできる(ファイルはSDカードから読み出してメニューに表示される)
・Wii U Homebrew Bundle (.wuhb)という、一つのファイルに全て(RPX、アイコン、メタデータなど )をまとめるという形式のファイルが用意される
・システムアップデートブロック機能あり
などとなっています。
Aroma(アロマ)は現在はまだプライベートベータのため一般配布されていませんが、インストール方法が紹介されています。
インストールは、ブラウザアクセスにて行います。特定のアドレスへアクセスするだけのようです。Aroma(アロマ)自体ウェブから直接ダウンロード、バンドルする機能もウェブで選択すればプラグインとして用意されます。
上記写真はWii UメニューにHomebrewが表示された状態です。Aromaインストーラーが表示されています。
Aromaは海外版だとHealth and Safety Informationというアプリにインジェクトするようです。次回からはそのHealth and Safety InformationアプリからAromaへアクセスできます。具体的なことまで分かりませんがコールドブートにも設定できるそうです。
Homebrewに関しては、既存のままだと起動できないようで、Aromaに対応するよう作り替えないといけないようです。これはHomebrewがチャンネルと同じ動作をする必要があるから、という理由です。HomeメニューをサポートしていないHomebrewも動きません。
ソフトウェアのポーズをするとHomeメニューになりますが、これに対応していないといけない、という意味かな?
もとのWiidatabaseの記事は私が専門外のドイツ語のため中身をきっちり読み込めていません。間違ってたらごめんなさい、です。しかも本当に概略しかお伝えできませんが、Wii Uハックの手順が簡略化されそうなところが楽しみです。ただ、下火になりつつあるWii UシーンにとってHomebrewをAroma向けに作り替える必要があるところが少し心配です。