ゲームカードアップデートの仕組み実装 Atmosphère 0.14.0

GitHubで、SciresM氏がFusée Gelée(NVIDIA Tegraプロセッサの脆弱性を利用し起動時に任意のコードを実行するcoldboot exploit)を利用して起動することができるNintendo SwitchのカスタムファームウェアAtmosphère 0.14.0をリリースしていました。

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Atmosphere 0.14.0というバージョンは実ははかなり前から準備されていました。次のバージョンを0.14.0と決めてからSwitch本体のシステムアップデートがあったりなど状況の変化もあり、実際のリリースまでには時間がかかったのだと思います。Atmosphereは最新のファームウェアでも問題なく使えていた状況から、他のHomebrewのアップデートを必要以上に迫る頻繁なアップデートよりも今回のようなアップデートの方がより開発者の皆さんに支持されると思います。

Atmosphere 0.14.0をリリースしました。

Atmosphere 0.14.0 には、システムアップデートAPIやHomebrew Daybreak、修正や改良が含まれます。

大まかにAtmosphere 0.14.0 の概要をまとめてみました。

  • ゲームカードのシステムアップデートをインストールするロジック再実装
  • Homebrew(ChoiDujourNXなど)が安全にシステムアップデートやダウングレードをインストールできるようにするためのAPIの追加

  • Marikoハードウェアでのexosphère(Horizon OSのセキュアモニターをカスタマイズして再実装したもの)サポート
  • サポートしただけで、実際にMarikoで起動することは現時点では不可

  • システムアップデートAPIが使用するDaybreak(Homebrew)の追加
  • ChoiDujourNXの動作に対してより安全、正確な環境を提供する。SDカード内のNCAファイルを使ってアップデートやダウングレードのインストールを行う。AtmosphèreがMarikoを完全にサポートしたら、Marikoでアップデートやダウングレードを行うことが可能になる。

  • ファイルベースのemuMMCが起動時にエラーを出す等の不具合の修正
  • 安定性の改善とユーザーエクスペリエンスの向上

実際まだ実用的ではないMariko基板モデルの話よりも、Daybreakの実装が1番のトピックです。

ChoiDujourNXはNintendo Switchのファームウェアパッケージをfuseを焼かずにmicroSDから直接インストールすることができるアプリケーションです。そのChoiDujourNXを使ってより安全にアップデートやダウングレードができる仕組みが用意されたことになります。

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