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PlayStation 5はPS4より高額に ソニーは需要予測から生産台数をPS4より少なく見積もる

ブルームバーグで、ソニーが年末商戦機に発売する新型PlayStation 5は初年度生産台数がPS4より少なくなる見通しであると伝えていました。

ブルームバーグの記事はWall Street JournalからBloombergへ転職した、ゲーム業界に強い望月 崇氏の記事で、彼の持つ情報ルートはかなり正確だという印象を私は持っています。したがってこの情報の確度は相当高いと見ています。

PS5の初年度生産数が少ないという情報は「事情に詳しい複数の関係者」が明らかにしたもので、ソニーは生産や部材供給を担う会社に対し2020年度の生産見通しを500万から600万台と伝えた模様です。

ソニーが2013年11月にPS4を発売した初年度(2014年3月まで)に750万台を発売したことから、ブルームバーグではPS4よりも初年度生産台数が少なくなる、としています。

その理由について、PS5は高性能化に伴い販売価格がPS4より高額になる可能性が高いことから発売当初の需要がPS4程にはならないとして生産量を調整する結果のようです。また、部材価格がPS4の頃に比べて上昇しているためPS5の「損益分岐点が高く」なっています。

PS5の価格については様々なタ立場の人達が予想している金額を記事では記載しています。
例えば、ゲームソフトウエア会社の開発担当者は499ドルから549ドル(約5万4000円から約5万9000円)、アナリストはマイクロソフトとの綱引きが発生して価格競争となり、共に450ドル(約4万9000円)になる可能性を指摘しています。

また、気になる新型コロナウイルスの影響については、販促計画(発売日や発売価格など詳細計画の公表時期)に影響あるものの生産には影響していない模様です。現時点でソニーは発売時期の延期を考えていないとのことですが、これはライバルであるマイクロソフトがXbox Series Xの発売時期を変えない限りソニーも変えられないという事情があるようです。

ブルームバーグの記事にはオリジナルの英語版があり(望月 崇氏は英語記事のあとに日本語記事を出しています)、英語版には日本語版にない以下の内容が書かれています。

・コロナウイルスの影響でPS5の価格や発売日の発表会見が実施できない可能性があるため、やむなくPlayStation 5コントローラー DualSenseを公開する羽目になった。

・コントローラーだけ先に発表したのは、コントローラーに関しては外部のスタッフにも情報共有している関係でリークを回避できない可能性があると判断したため。

・部品供給サプライヤーは組み立て業者に対してコンポーネントの供給を開始。6月までには大量生産が開始される。

・Jim Ryan氏はPS5の全世界同時発売を主張している。

・コロナの影響で生産が遅れる可能性もあったが、最近は状況が落ち着きを取り戻しつつあるため生産工場側としてはソニーの要求するスケジュールで行けるはずだとしている。

予想外に多大な影響をもたらしている新型コロナウイルスの蔓延で暗雲が立ちこめていそうな雰囲気を勝手に感じていましたが、現時点では最終的な結果に影響を与えないような動きになっているということになります。

最後に気になる価格についてですが、少し考察してみます。
PS4は発売時399ドル(39,980円)(Xbox Oneは499ドル)でした。結果としてXbox OneはPS4の後塵を拝する結果となっています。
今回ソニーがやたらマイクロソフトのXbox Series Xの価格を気にしていますが、現行機でソニーにしてやられたマイクロソフトの反撃をかなり恐れている(今回は現行機と逆でPS5の方が高くなってしまい、PS5が劣勢に立たされるのを恐れている)と言えます。


※グラフはVGChartzより。
PS4とXbox Oneの販売台数はダブルスコア以上の差がついている

また、モデルサイクル途中で投入された高性能版のPS4 Proの価格は44,980円でした。PS5の価格を比較する現行機種はPS4 Proの販売開始時の価格が最も最適かと思いますが、それよりも高額になるというと、採算ラインだけを考えた価格設定の場合でも49,980円というのが最低設定ラインでしょう。それより高い可能性も否定できません。
ライバルの動向をやたら気にするソニーとしては、Xbox Series Xの方が安ければ逆ざや覚悟でそれに合わせる覚悟ができている、というところかもしれません。とにかくXbox Series Xよりも高額にはしたくないようです。

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