Yifan Lu氏が、PS VitaでePSP向けではないネイティブなHomebrewを起動させるためのプラットフォームRejuvenateを発表していました。
Yifan Lu氏がVitaのネイティブハックのためにPlayStation MobileへのPSMデベロッパー登録を推奨していましたのでPSMをHomebrew起動のプラットフォームにするであろうことは容易に想像できましたが、その詳細がいよいよ明かされたことになります。
RejuvenateはPlayStation Mobile(サービス終了が決定している純正プラットフォーム)を利用し、本来ソニーがPlayStation Mobileで設けている制限(ソニーが発行する、有効期限付きの鍵で署名する必要があったりなど)をexploitにより回避し自作コードを実行できるようにすると言うもので、Yifan Lu氏は3年前に発見したこのexploitをPlayStation Mobileサービスが終了するこのタイミングまで結果的に暖め続けてきたことになります。
Rejuvenateは以下の3つのツールから構成されます。すべてユーザーモードでの実行になります。Vitaの違法コピー起動の類いは一切できません。
・UVLoader 1.0: Vitaで非署名のコードを読み込むためのローダー。
コードはhttps://github.com/yifanlu/UVLoaderにあります。
。VitaDefiler: 処理を実行するシステム。主な機能はユーザー領域のメモリへのpeek/poke。
・PSM+: PlayStation Mobileでの制限を回避するための仕組み
ちょっと面倒なのが、現時点ではインターネットに繋がったWindows PCが必須でHomebrew起動をする度にPCとVitaをUSB接続する必要があると言う点と、Yifan Lu氏がPSMデベロッパー登録を以前から推奨していた理由がそもそもこのためですがソニーが公式に配布していたPSM DevAssistantをVitaにインストールしてWindows PCにPSM SDKを「現時点で」インストールしてある必要があります。
Yifan Lu氏はPSM DevAssistantを入手する裏技も公開してくれています。デベロッパー登録を逃してしまった方は試してみるといいかもしれません。ただしいこの方法が有効なのかわかりません。
1: PSM DevPortalで登録の手続きを勧める
2: 登録ページでブラウザのURLのところに以下を入力する
javascript:$("#lbl-dvrg-signin-signin").removeClass('disabled');
3: “Sign In”ボタンが押せるようになるのでPSNにサインインする
4: ライセンス同意ページでブラウザのURLのところに以下を入力する
javascript:$(".btn,.btn-primary,.btn-large,.spn2").attr('id','lbl-dvrg-agreement-next').removeClass('disabled').removeAttr('disabled');
5: “Next”がクリックできるようになるので残りの登録を進める。登録が終わるとメールが届き、リンククリックして最終手続きが完了。PSNへログインする。
6: PlayStation Mobile Developer AssistantがVitaのダウンロードリストに表示されるためダウンロードできるようになる。
Rejuvenateは近いうちにパブリックベータ版を公開し、PlayStation Mobileが完全にサービス終了した段階でPSM+を使って制限を回避するものを公表するそうです。Rejuvenateはその仕組み上Vitaのファームウェアアップデートで対策されてしまう可能性がありますが、今後ネイティブexploitの捜索が始まってくると思いますのでソニーとハッカーのイタチごっこが続くのではないでしょうか。