SCEJAが、PlayStation MobileのAndroid OSバージョン4.4.3以降の対応を終了すると発表していました。
Android 4.0以前のPlayStation Certifiedデバイスのサポートを打ち切り、というニュースの方が先に出されるのではないかと思っておりましたが、実際のニュースは旧OS、旧型機種のサポート中止ではなくAndroidでの今後のサポート中止でした。
発表されたのはPlayStation Mobileに対応している『PlayStation Certifiedデバイスのサポートを、Android OSバージョン4.4.2をもって終了』であり、PlayStation Mobileのサービス終了ではありません。終了の理由について『PS VitaおよびPlayStation Vita TVに向けたコンテンツの制作支援に注力』するためだとしていますので、PlayStation Mobile自体はPS Vita/Vita TVで延命されるようです。
Android OS自体はかなり頻繁にOSをアップデートしており、PlayStation Certifiedデバイス認定第一号だったXperia Playと同じAndroid 2.3などはもう『パズドラ』さえまともに動かないこともある旧々々世代OSとなってしまっています。毎度毎度GoogleのOSアップデートについていくだけでもかなりのコストがかかっていたことでしょう。
Android市場拡大の割にはシェアが伸ばせず、PlayStation MobileコンテンツはPlayStation Certifiedの認定を受けたデバイスでしか動作しない割には結局Xperia以外はシャープ製AQUOS PHONEの一部とHTC製の一部のみが対応したのみという中途半端なものでした。世界的にはシェアが最も高いSamsungのGalaxyシリーズなどを認定デバイスにしなかった(できなかった?)ことも影響し、Androidデバイス自体が急速に成長したにも関わらず市場規模を増やすことができず、最終的にはビジネスとして成り立たなくなってしまいました。
早めに手を引いて正解です。
ユーザーとしては、SCEがGoogle Playで普通にコンテンツを配信してくれた方がよっぽどマシだったように思えます。開発者から配信ルートまでのすべてをPlayStationビジネスとして抱え込もうとした割には良質なコンテンツが用意できず、更に宣伝もできなかったことで認知度が全く上がらなかったことが敗因でしょう。
今回のAndroidからの撤退(今後のAndroid OSのアップデートには追従しない、ということは事実上のAndroidからの撤退ですよね)は戦略の失敗を意味します。私が持っているPlayStation CertifiedデバイスはSONY Tabletのみですが、そういえばほとんど対応コンテンツを持っていないことに気が付きました。
私のようにPlayStation Mobileを知っているユーザーですらこんな状況ですからね。そもそもPlayStation Mobileを知っているAndroidユーザー自体かなり少ないのでは?
今後開発者が手を引き始めると、今度こそPlayStation Mobile自体のサービス終了となってしまうかもしれません。
今時はUnityみたいな、どんなOSでも開発可能な汎用エンジンで幅広く対応というのがトレンドですからねぇ
最初から最後まで、デベロッパーもユーザーも不便だと思うのを承知で独自規格による囲い込みを狙ったソニーの悪癖が目立った展開でしたわ…