SCEJAが、PlayStation Vita システムソフトウェア バージョン3.00 アップデートをリリースしていました。
Arcade exploit対策が施されたPlayStation Vitaシステムソフトウェア バージョン2.61と同じで、次のファームウェアアップデートはパワプロexploit潰しの順番でしたが、PlayStation 4発売目前でPS4とPS Vitaとを連動させるためのアップデートが控えていたことからメジャーアップデートにパワプロexploit潰しアップデートが吸収されてしまいました。
変更内容は基本的にはPS4リンクに代表されるPS4との連携機能です。まとめるとこんな感じ。
- ・PS4のリモートプレイやVitaをセカンドスクリーン化するPS4リンクの実装
・ペアレンタルコントロールの実装
・パノラマカメラ
・PS4ユーザーとのボイス/テキストチャット
・「PlayStation Network」の名称を「PSN」に変更
・PocketStationに対応(12月3日から専用アプリケーション「PocketStation for PlayStation Vita」を無料で配信。アーカイブスよりソフトウェアタイトルを購入して、ポケットステーションをPS Vita/PS Vita TVの画面上で遊ぶことができるようになるという、今更魅力的かどうか微妙なコンテンツ)
・GmailやYahoo!メールとの連絡先同期及びメール利用
・PS3とのWi-Fiアクセスポイント経由(ローカルネットワークのみ)でのデータ転送
・PS3これPSPゲームコピー時のアップデートデータ自動ダウンロード
・今までのリモートプレイをPS3リモートプレイに名称変更
気になるのはハッキング関連の対策がどの程度施されたのかですが、wololo.netでは、The Z氏がVita 3.00の解析記事を掲載してくれています。
まず、根本的にePSPの今までのハッキングには対策が施されていません。未公開exploitを使ったHello WorldやVHBLは動作します。
ところが、The Z氏が持っている中のうち1つのexploitに何らかの対策されていて起動しないことが明らかになりました。それどころかメモリースティックの中のファイルが勝手に消されていたそうです。
また、wololo氏によると、パワプロexploitは当然のことながら対策されたし、The Z氏のVHBLのように未公開にも関わらず起動しなくなったものが存在するものの、exploit自体やVHBL自体が利用できなくなることはないそうです。
The Z氏の起動しなくなったVHBLがこれに当たるのかどうかは分かりませんが、VHBL起動までにボタンを押す必要すらなく10秒以内に起動する非常に優秀なexploitのゲーム名がFrostegater氏から公開されました。3.00で対策されていますから既に使えないものですが、捨てるには惜しい程の起動の速さと、おそらくTN-V4公開を見越した公開だと思われます。ゲーム名は『FieldRunners』というPSP minisでEU版とUS版、UKとAUのストアでも販売されていますが、残念ながら日本のストアにはないそうです。PS3ではダウンロードできますが、もうVitaには転送できないと思います(今ならまだ間に合うのかもしれませんが、プロキシを使う手もあるらしいです)。Vitaでのダウンロードはストアに繋ぐために3.00にアップデートしなければならないためexploitは起動できなくなります。
また、日本版ゲームのexploitについての情報を少々。
パワプロexploitを2.61 VHBLに移植した173210氏は複数のexploitを持っていますが、そのうちの一つはVHBLが起動したそうです。
VHBL on FW 3.00 pic.twitter.com/XKezksBbq7
— 173210 (@173210) November 5, 2013
日本人のEruka氏も実は複数exploitを持っていますが、やはり動くものと動かないものが存在するようです。
とりあえず手持ちのexploitのうち2つ試して1つが途中で読み込みが止まった。 1つは動いたけど。 pic.twitter.com/9haawp5Xle
— Eruka (@eruka_f) November 5, 2013
ソニーが一度に未公開のexploitを複数対策して来たことは今まであまり前例がありません。どう言った手法で対策したのかは分かりませんが、VHBLをターゲットにしていることだけは間違いありません。
きっとSCEは起動直後にセーブデータを読み込むゲームを探して、対策したのでしょう。
そう考えてみると意外と対策するのは簡単だったのかもしれません。