GamesIndustryで、RW BairdのアナリストColin Sebastian氏が年末商戦に向けてXbox 360が値下げされることはないとの見通しを示したことを伝えていました。
マイクロソフトがKinectを約40ドル値下げを発表したことで合わせてXbox 360本体の値下げも近いうちに公表されるのではないかと期待を抱かれている方もいると思います。
ニンテンドーWii Uの発売日と価格は9月13日に発表されるとの情報がありますが、任天堂の最新型ゲーム機Wii Uに対し、2005年と2006年に発売されたマイクロソフトのXbox 360とソニーのPlayStation3で今年の年末商戦を戦わざるを得ない両社は任天堂の価格戦略を見て値下げに踏み切るとの予測もありますし、実際にソニーはPlayStation 3の価格を下げたPS3 SuperSlimモデルを準備していると言われています。
ところがColin Sebastian氏の見方は異なるようです。
「値下げ?しませんよ。お買い得なバンドル版です。マイクロソフトは現時点での販売状況に満足していますし、価格帯の異なるモデルを既に出していますからね。2013年オ秋には次世代Xbox発売が控えていますから、現行世代はその時に備えて値下げしなければならなりません。それはおそらく今年の年末商戦が明けてからになるのではないでしょうか。今年の年末商戦で小売店側が独自のプロモーションを行うことは間違いないと思いますが。」
このように今年の年末商戦向けには値下げしないと考えているアナリストはColin Sebastian氏だけではなく、EEDARのJesse Divnich氏を始め他にも多くいるようで、バンドル版でお買い得感を演出する”実質値下げ”戦略で今年の年末商戦は乗り切るとの見通しです。
Xbox 360がさっぱり売れていない日本でのKinect値下げが行われなかったことの裏返しで、売れている北米などでの市場で十分売れていればそこに的を絞り更に売り上げを伸ばす戦略を取るのもひとつの考え方ですね。
また、一方でKinectの値下げをより高精細なモーションコントロールを可能にすると言われている「Kinect2」発売に向けた動きだとするアナリストもいます。
IDC ResearchのLewis Ward氏はマイクロソフトが今年の冬に「Kinect2」を発売する可能性があると指摘しています。
「Kinect2はマイクロソフトが10月末のWindows 8発売に合わせて発売するとの情報もあります。Kinectの値下げは在庫整理に向けた準備である可能性もあります。」
今年の年末商戦でKinect2が発売されるとすると、Xbox 360とKinect2の性能を活かしたゲームとバンドルされる可能性も当然あるでしょう。KinectはXboxだけのためのモーションセンサーでは既にありませんし、次期XboxはKinect2を内蔵という噂もありますのでKinect2のみ先行販売もあながちありえない話ではなさそうです。