ユーザーアンフレンドリーなPlayStation 4 コードネーム”Orbis”が2013年に発売

Kotakuで、次期PlayStation コードネーム”Orbis”は2013年の暮れに発売、ゲームプレイにはアカウントが必要なため中古ゲームは起動せず、後方互換性もないとの情報を掲載していました。

今年のE3ではマイクロソフトもソニーも次世代機は発表しないようですが、やはり密かにPlayStationの開発は進められているようです。

“PlayStation3の後継機、開発コードネーム”Orbis”。2013年のホリデーシーズン発売が計画されている”

Kotakuは「次世代ハードウェアについて口外することができない立場でありながら過去には正確な情報を寄せてくれた信頼できる情報筋」からPS3後継機の情報を入手したようです。

ソニーのスポークスマンはその詳細についてのコメントを拒否し、いつもの通り「噂や憶測の類いにはコメントしない」としています。

この”Orbis”、カタカナで書くとオービス(固有名詞だとオルビスと読む場合もあるようです)、車好きならほぼ知っているといっても過言ではないドライバーの敵”自動速度取締機”もオービスですが、”Orbis”には次世代PlayStationの役割という意味が込められているようです。もちろん善良な市民をさもスピードを出してくれと言わんばかりのところに設置して警察のノルマ達成と天下り団体の財政を潤すためだけに存在するようなオービスとは当然全く異なります。

“Orbis”は語源はラテン語で、円や輪、循環、つまりは”丸”を意味します。かつてAppleは同社のPCであるMacintoshを”デジタルハブ”、iPodやビデオカメラなどをMacintoshを中心として活用しようという構想で、デジタルという円の中心にMacintoshを配置するところからスタートし今に至っています。同じようなイメージが”Orbis”にもありますのでPlayStation 4 “Orbis”を中心とした(ひょっとすると中心ではなくPS Vitaなどと同心円内で連携するようなイメージかもしれません)構想をコードネームに託しているのかもしれません。

この”Orbis”の基本スペックも情報筋から明かされています。
■AMD x64 CPU
■AMD Southern Islands GPU
AMD x64 CPUはAMDのハイエンドマシンに使われているもので、GPUはRadeonシリーズで28nmプロセスのハイエンドグラフィックプロセッサです。解像度は最大4096×2160で現在のHDTVより遥かに高解像度になります。また3Dにも対応していますが現行のPS3が720pのみサポートしているだけなのに対して1080pでの3D表示にも対応できるようです。

開発のスタートは”一部の選ばれたデベロッパ”のみに開発キットが与えられたという今年の初頭で、3月のGDCあたりで改良版開発キットが登場、年内には最終ベータ版開発キットが配布されるスケジュールです。

2013年の年末商戦向けに発売が計画されているとすると、今年初頭に開発キットを入手したところは最も長い開発期間といえる2年弱、最低でも1年弱の開発期間があることになり、開発者にとっては十分な時間が与えられているようです。年末商戦向けというのが具体的にいつなのかについての言及はありませんが、PS3が2006年11月でしたのでおそらく同じくらいだと思われます。

楽しみな情報の一方で、ユーザー視点では非常に残念な情報もあります。PS3は発売当初PS2互換を一部ハードウェアで実装していたために非常に高額なゲーム機となってしまっていました。PS4でも同じことが起こる可能性があるため少し心配していましたがどうもその心配は無用になりそうです。もちろんソフトウェアエミュレーションン技術の向上でPS3互換を達成できるなどという安直な話ではなくそもそもPS3互換性がない、つまり新型ゲーム機には歴代搭載されてきた後方互換性がないということです。

そして更にユーザーアンフレンドリーな機能が、Xbox 360後継機、コードネーム”Durango”にも採用されるというアンチユーズドゲームシステム、つまり中古ゲームが起動しないような仕組みになっていることです。現時点で新品のゲームを購入するルートは店舗でブルーレイディスクを購入するかアカウントに紐付けされたPlayStationストアでゲームをダウンロードするかのいずれかですが、ブルーレイディスクまでアカウントに紐付けされるというのです。HDDにインストールするかアカウントの購入履歴に記載することでプレイできるようにするのか分かりませんが、店舗でディスクを購入してもインターネット接続が最低一度は必須になりそうです。

では中古でもしゲームを購入したらどうなるのでしょうか。Kotakuではトライアルモードなどのようにコンテンツ制限が課されるのではないかとしています。現在独自でオンラインパスなどを発行しているパブリッシャーからすると、その仕組みをソニーが構築してくれるのですからありがたい話なのかもしれません。ユーザーにとってはデメリット大です。

スペック至上主義的な論調でおなじみWedbush Morgan SecuritiesのアナリストMichael Pachter氏でさえ中古起動対策をするのは愚の骨頂だと批判しています。ゲーム小売り販売店のビジネスモデルを崩壊させるもので、大手販売店のGameStopでさえ”Orbis”の販売を拒否する可能性もあるため、取扱量の多いGameStopでの売り上げも必然的に下がり「折角新型を発売したのに売れない」という悪循環も予想されます。

これらの情報は信頼できる情報筋から得たものだとしても確定情報ではありませんので今後変わる可能性があります。どちらかというとユーザーとしては迷惑な内容が目立つ話になっている印象です。

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『ユーザーアンフレンドリーなPlayStation 4 コードネーム”Orbis”が2013年に発売』へのコメント

  1. 名前:るりるり 投稿日:2012/03/30(金) 02:16:19 ID:5aa589927 返信

    1や2はソフトエミュでどうにかできるでしょうけど……
    3は『ハード安くするんで、それでどうぞ』になるのかねぇ……

    まぁ、4がそれなりに安価にならないと……

    もちろん、この情報が真実なら……ですが。