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PS4エミュレータ Spineが公開 Linux向け

ツイッターで、notzecoxao氏が開発者のspinedev氏から公開許可を得たとしてLinux向けのPS4エミュレータSpine-20210901をリリースしていました。

2019年6月にLinuxでPS4のゲームを起動するPS4エミュレータープロジェクトとしてSpineを紹介していますが、それ以降全く情報があまりなく開発が継続しているのかすら不明だった中での突然のリリースです。

昨年4月には、Spineの開発は継続しているとの告知動画があったのは見つけました。これ以外の表向きの動きはなかったと思います。

以前はdevofspineチームと書きましたが、SpineのGitHubリポジトリ(ソースコードが公開されているわけではありません。デモだけを公開するためのリポジトリで、Spineの一部となるFlatpakパッケージだけが公開されています)を見ると、開発に携わっているのはdevofspine氏とLightningMods氏のようです。

今回リリースされたのは、Spineの9月1日付けビルドです。市販ゲームのバックアップ起動が可能とされています。

現時点でのSpineは

・Linux専用。Ubuntuの場合はlibsdl2-devのライブラリをインストールする必要がある。他のライブラリはlibフォルダに入っている。

・すべてのゲームが動く段階ではない。動作する互換リストが公開されている。Spine-20210901の中にEXCELファイルとして配布されている。

・PS4のファームウェアのファイルが別途必要(firmwareフォルダにコピーする)。

・コマンドラインによる操作。

など、気軽に扱えるものとはなっていません。

Spineの互換リストには996タイトルが並び(テストしたものが996タイトルという意味だと思われる)、

ingame(ゲーム画面表示可能という意味だと思われる。Playableではないのでゲームがプレイできると言うよりもゲーム自体がとりあえず動くと言う意味か。*印の意味は不明)が345タイトル
intro(オープニング起動まではできたという意味だと思われる)が444タイトル
nothing(不動)が207タイトル
となっています。1年以上前時点の動画を見る限り動作速度は遅いので仮にプレイ可能だとしても実用的にプレイできるところまでは行っていないようですが、現段階で3分の1のタイトルがプレイ可能に近い状態のようです。

一方でオープニングが起動したと言うことは動作の見込みはあるということになるので、エミュレーションの再現度は決して低い状態ではないと言えそうです。

ソースコードが公開されていないのでSpineを他のプラットフォーム(具体的にはWindows)へ移植を試みる動きは残念ながらすぐには出てこないと思われます。
PS3のエミュレエータRPCS3が初めて世に出てきた時よりはバックアップ起動性能はかなり上に見えるので、ソースコードを公開して多くの開発者が改良に取り組めるようにできれば、実用的になるまでの時間はかなり短縮できるでしょう。

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