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Egg NS – Android向け Nintendo Switchエミュレータ by NXTeam Studios

GBATempで、Android向けのNintendo SwitchエミュレータEgg NSが登場したことを伝えていました。

Egg NSはツイッターの私のタイムラインで結構話題になっていたので記事を書こう書こうと思いつつも数日が経過してしまいました。ようやく時間ができたので記事にしてみます。

Egg NSが話題になったのは、Androidでまともに動くエミュレータだったからです。この話題のEgg NSを開発したのはNXTeam Studiosというチームで、中国かと思いきや自称アメリカだそうです。Egg NS emulator公式サイトによると、開発は2年ほど前から行われ、最近ようやくリリースに至ったとのこと。

最新バージョンはEgg NS Emulator 1.02で、HuaweiのKirin 990/ 980チップのデバイス(Huawei Mate 30やHuawei Mate 20など)をサポートしました。もともとはSnapdragon 855/ 855+ /865(Samsung Galaxy Note10やSamsung Galaxy S20 Ultra、Oppo Find X2、Sony Xperia1、SHARP Aquos R3など)をサポートしていました。

かなりの割合で市販のゲームが動作するエミュレータのようで、Egg NS 公式サイトの互換性リストには、おそらく実際テストしたであろうタイトルの状況が掲載されています。

Compatibility(互換性)という項目でゲームごとに
・Perfect(パーフェクト)
・Great(良)
・Okay(可)
・Bad(不可)
の4段階評価がされています(日本語は私のなんとなくの翻訳)。

ほとんどがPerfectですが、『スーパーマリオ オデッセイ』のみBadとなっています。テスト機はSamsung Galaxy S20とされています。

評価がOkayの『ポケットモンスター ソード』で以下の動画の状態です。まれにスローにはなりますがプレイ可能な印象です。Badでなければそこそこいい感じに動くのではないでしょうか。
逆にBadの『スーパーマリオ オデッセイ』はプレイするには耐えがたい感じです。

このEgg NSはオープンソースではありません。その辺が実は怪しさを臭わせています。実際GBATempでその臭うところが幾つも報告されています。

以下がEgg NSの動作に必須になっているGameSir X2 Type-C Mobile Gaming Controllerです。
99.99ドル(1万円ちょっと)するにも関わらずBluetooth非対応のUSB-C接続のみです。

このコントローラーでないとEgg NSでゲームプレイできないようにしてあり、しかもソースコードをyuzuから盗用しているにも関わらずEgg NSはソースコード未公開、しかも2年前から独自に開発していたかのような振る舞いをしています。そのため1万円するコントローラーを販売するためだけにEgg NSが作られたのではないかとの憶測を呼んでいます。ソースコードが公開されていればコントローラーチェック部分を改変してどのコントローラーでも利用できるようにすることは可能でしょう。それをさせないためのクローズドソースと言われても仕方がない部分はあります。

Androidデバイス側にSnapdragon 855/ 855+ /865やKirin 990/ 980のハイエンドSoCが必須なのはやむを得ないところはありますが、少なくともyuzuチームがもしAndroid版yuzuを公式に開発すればコントローラーをひとつに限定することはないでしょう。

SwitchのSoCであるNVIDIA TegraX1はEgg NS対応SoCのSnapdragon/Kirin同じARM系アーキテクチャではあるものの、3年前に発売されたばかりでバリバリ現役ゲーム機のSwitchを、ハイエンドモデルではあるものの普通に買えるスマホで普通にエミュレートできてしまうほどエミュレータの開発が進んでしまっていることに驚きを隠せません。それはそれとして、もし本当に1万円のコントローラーを売るためにyuzuのコードを盗用してまでしてEgg NSを作ったのだとしたら、かなり残念です。

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