ブルームバーグが、今年の年末商戦期に発売する予定のPlayStation 5の生産台数について予定より数を倍増し、年末までに1000万台とすることを決めたと伝えていました。
ブルームバーグはこの情報を匿名で取材に応じた関係者の話として伝えています。
今年の4月の段階でソニーは価格が高額になることからPlayStation 5発売当初の需要を少なく見積もり、初年度生産数を500万から600万台と関係会社に伝えたと報じられていました。
今回の情報は「年末までに1000万台」で、以前の情報は「年度末までに500万から600万台」のため実は生産期間集計にずれがあります。にもかかわらず何を基準に「倍増」としているのかが読み取れません。そこを突っ込んでも仕方がないのでスルーしますが、何にせよソニーはPlayStation 5発売当初の生産台数を増やす決断をしたということです。
2013年11月にPlayStation 4(税抜39,980円、ただし日本発売は2014年2月22日)を発売した時の年度末までの初年度販売台数は750万台だったことから、PlayStation 5は購入を躊躇する程PlayStation 4より高額になることをソニーが自ら示唆している状態です。
PlayStation 5の価格をPlayStation 4よりも安価にするという理由で生産台数を上積みしたのであれば非常にうれしい話なのですが、そんなうまい話ではなく単に「新型コロナウイルス拡大に伴う需要増」との予測に基づく生産台数上乗せです。
日本語のブルームバーグの記事は通常英語版記事の縮小版になっていることが多く、今回も英語版のBloomberg同記事には日本語版にはない、1000万台の内訳の情報が書かれています。
英語版によると、PlayStation 5の生産は6月から開始されており、最新の情報では9月末までに500万台を生産、その後10月から12月までの期間で更に500万台を生産します。ただし物流の関係で年末までに販売される分は10月初旬生産分までで、残りは年明け以降の販売分となります。ざっくりですが、年末までの販売台数は最大で500万台、年明けから年度末までに更に500万台となります。
PlayStation 4の時は年度末までに750万台でしたが、発売当初割と普通に買えた記憶があります。(発売時に購入日記書いてます。普通に買えたと書いてありました)。日本への割り当て台数次第ですが、いくらコロナ自粛でゲーム機の需要が増えていると言っても間違いなく税抜価格で4万円を遙かに超えるはずのPlayStation 5が白熱した争奪戦になるとは思えませんので、転売ヤーの暗躍を誘発するような販売形式さえ取らなければ普通に購入できるのではないでしょうか。
もし品薄になった場合には、今のNintendo Switchのようにあちこちで抽選販売を継続的かつ定期的に行うことで、ちょっと待っていればそのうち定価で購入できるのは間違いない、という心理を顧客に植え付ける方法が一番良いでしょう。