Maxconsoleで、Team-Xecuterが販売を予定している新型SwitchとSwitch Lite向けMODチップの写真を公開していました。
Team-Xecuterはハッキング対策済みの新型SwitchとSwitch Liteをハックするハードウェア改造製品(MODチップ)を開発しています。
前回Team Xecuterと実際に会ってNintendo Switch向けの新製品のデモを見せてもらったというub3r1337氏が、Team-Xecuterのベータテスターから了承を得て今回はMODチップの写真を公開しました。
Maxconsoleでは
「リークされた写真」
「写真提供交渉に1ヶ月かかった」
と表現していますが、多分茶番です。Team-Xecuter側了承の上Maxconsoleが戦略的に情報出してます。販売店のリンクまで記事中に出ているのでお金の匂いがプンプンします。
Team-Xecuter側は現在もまだ製品改良中のため、最初の出荷は中国の旧正月明けになる模様です。今年の旧正月は1月24日から30日までですので、MODチップ出荷は2月に入ってからの可能性が濃厚です。
製品ラインナップは旧型の未対策版含めたNintendo Switch版と、Switch Lite版の2種類です。製品名はまだ決まっていないようで、販売店ごとに「Xecuter SX Modchip」だったり「New Nintendo Switch Modchip」「Team Xecuter Switch Lite Modchip」だったりとバラバラです。価格は意外と安く日本円単純換算で1,500円以下のようです。
Nintendo Switch版はFusée Geléeに対応しているSwitchでも動作しますので、電源入れるだけでCFWを起動できるならば現状のRCMモードに入るための毎回の手間は減らせるかもしれません。
写真はMODチップ本体の写真と言うよりもインストールの様子を撮影した物です。そのため写真が出たと言っても細かい情報までは分かりません。情報を提供したベータテスターは、Switchのシリアル番号などから任天堂に割り出されることを警戒して写真を選んだようです。同じ情報提供者から今後も継続的にub3r1337氏の元に情報が届くので、Maxconsoleから今後もTeam-XecuterのMODチップ情報が公表されることになるでしょう。
ただ、MODチップインストールは簡単そうではないことだけは分かりました。
デバイス分解でおなじみのiFixitの動画と比べてみました。
これはノーマルSwitchの、MODチップが取り付けられている付近と同じ箇所です。
今回のMODチップの写真を見ると、以下のことに気がつきます。
・ヒートパイプらしきものが破損している。インストール中に取り外す必要があるため破損する可能性があるのか?
・USB-C端子は本来ディスプレイ側にあってメイン基板を外さないと出てこないはずのものがMODチップ取り付け後に見えているのはなぜ?MODチップ接続先はUSB-Cが基板に着いていているところ付近なのか?
想像するに、MODチップインストールは外装外してハンダ付けして蓋するだけのような簡単な物ではなく、基板取り外しまで行う、決して難易度は低くはないものである可能性が高そうに見えます。あまり万人受けしなさそうな改造かもしれません。
[追記]
いろいろコメントいただいたので、もっと真面目に検証しました。
ヒートパイプは段差になっているように見えるので割れているように私には見えますが、これは本筋とは関係ないので(分解時に誤って破損でもさせたのではないかと思います)スルーしてください。
まずiFixitの動画は旧型Switchですが新旧の違いはマザーボード上のCPUとメモリのチップだけのようですので全体としては同じだと考えます。
新旧Nintendo Switchの大きな違いは、新しいCPUとメモリチップです。効率が大幅に向上し、バッテリー寿命が伸びました。CPUはNvidia Tegra X1ベースのシステムオンチップで、新Nvidia ShieldTVやSwitch Liteにも搭載されると噂のT210B01 Tegra X1のカスタマイズ版です。
(右が新Switch搭載のチップ) pic.twitter.com/pv5JimfEWV— iFixit Japan (@iFixit_Japan) August 20, 2019
マザーボードにはeMMCストレージが配置されています。
このeMMCストレージ(HAC-EMMC)はマザーボードとコネクターで繋がっており、脱着が可能な作りになっています。
MODチップについているのは、間違いなくこのeMMC基板です。マザーボードから取り外されてここに付いていると考えるべきでしょう。
当然eMMC基板はもとのコネクター位置に刺さらないといけないため、MODチップの接続先の一つはeMMCのコネクターであると思われます。
eMMCにMODチップを割り込ませる形でインストールしているのでしょうか。
MODチップにはmicroUSBらしきコネクターが付いています。
このmicroUSBを何のために使うのかは正式発表されないと分かりませんが、可能性としては以下の3つではないかと思います。
1) eMMCのメモリまたはMODチップのプログラム書き換え用
2) MODチップまたはeMMCに電源を供給するため。何らかの理由があって電源を外部から供給してやらないと動作しない。
3) RCMモード自体は実は存在したままで、このmicroUSBを使ってRCMモードに入る。
3)はないかなと思いますけど。
Team Xecuterの新型ハックはハードウェアMODであることが公表されたとき、
ハードウェアMODといってもインストールは「超シンプルでほぼプラグアンドプレイ」でハンダ付けは不要ということも初期モデルでは可能です。初期モデルではない、対策モデルとMarikoモデルは多少のハンダ付けが必要という方向になっています。
ただし初期モデルでも信頼性の観点からハンダレスは推奨しないようです。
と書きました。
ハンダ付け不要というのは、おそらくeMMCが繋がっていたコネクターにそのまま差し込むだけという意味ではないかと思われます。あれから改良されていると思いますので、初期型なら本当にハンダ付けはしなくてもいいのかもしれません。
あくまでも私の私見ですので、最終的な正しい情報は正式発表待ちになります。