wololo.netで、PSI-Rockin(PSISP)氏がハードウェアチップの動作をエミュレートするLLE(低レベルエミュレーション)によるNintendo 3DSエミュレータCorgi3DSを開発していることを伝えていました。
3DSのエミュレータにはCitra EmulatorチームのCitraが既にありますが、Citraは3DSのシステムを完全にエミュレートすることを目的とするのではなくバックアップゲームを正常に起動することを主目的としています。それがオーディオエミュレーションはゲームごとの調整がなされ、エミュレーションスピードがタイトルによって調整されているCitraの開発手法に繋がっています。
Corgi3DSは、例えばオーディオ出力であればあくまでも実際の音声チップをエミュレートします。CitraとCorgi3DSの比較では再現性が高くなるのは明らかにCorgi3DSと言えますが、それは完成したエミュレータの話であって未完成段階ではCitraの方が優位であることが多いでしょう。
Corgi3DSはオリジナルのBoot ROMから起動しNANDダンプから3DSのOSを読み込んで画面にHome Menuを表示します。
開発者のPSI-Rockin(PSISP)氏によると、Corgi3DSはまだ開発のごく初期段階でゲームなどは全く動作せず、OSは途中でハングアップし動作速度に至ってはかなり酷い状態のようです。
Macで一応Home Menuが起動しているっぽいスクリーンショットが公開されています。ここまでできるだけでもかなりのものだと思います。
ソースコードはGitHubで公開され、進捗状況等はRedditがメインフォーラムとして情報公開に使われています。
リポジトリは今年の5月に開設されたばかりで、実際ソースコードが公開されだしたのはここ1ヶ月以内の話ですので開発はまだ本当に始まったばかり。完成までにはまだ時間がかかると思われますが、完成すれば期待できそうなエミュレータです。